表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
過労死したので今度こそスローライフしたいのに、僕の知識がこの世界に必要すぎるらしい  作者: 悠々


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/67

第 42 話:神の恵み

俺が目をつけたのは、アイゼンヴァルトの山々に自生する、野生のベリーやブドウ、そして山からこんこんと湧き出る清らかな水だった。


「醸造所を作る」


会議でそう提案すると、職人たちはまたしても不思議そうな顔をした。


「じょうぞうじょ? 酒を作るってことですかい?」


「ああ。だが、君たちが知っているような、酸っぱいだけのどぶろくじゃない。もっと香り高くて、美味しいエールを作るんだ。仕事の後に、皆で乾杯できるような、そんな一杯をな」


さらに俺は、もう一枚の設計図を広げた。それは、ガラス製のフラスコや冷却管が複雑に絡み合った、奇妙な装置の絵だった。


「そして、これが『蒸留器』だ。これを使えば、エールから、もっとアルコール度数の高い、強い酒を作ることができる」


俺は、職人たちの顔を見渡して言った。


「だが、俺が本当に作りたいのは、酒だけじゃない。この装置は、不純物を取り除き、純粋なものだけを抽出することができる。つまり、命を救う『薬』をも生み出せるんだ」


強い酒と、命を救う薬。


一見、相反するように見える二つの目標。だが、その根底にある技術は同じ、「蒸留」という科学だ。


職人たちの目に、新たな好奇心の光が灯る。


神が与えてくれた山の恵みを、俺たちの知恵で、人々の喜びと健康に変える。その挑戦が、今、始まろうとしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ