第91話 資金集めをしたい
投稿し直しました。
グリムとフェスタはピジョンにギルドのことを教わった。
けれど気になることがあった。
アイテム屋デンショバト。この建物はフォンスの十字路に位置している。
こんなことを言ったらあれだが、かなり高かったはずだ。
グリムは気になりつつも、少し濁して尋ねた。
「ちなみにこの店って……」
「このお店は一応ギルドホームってことになっているんです」
「「ギルドホーム?」」
グリムとフェスタは首を捻った。
グリム自体はギルドホームと言われてもピンと来なかった。
一応相槌を入れる程度だったが、隣のフェスタは目をキラキラさせていた。
「ギルドホーム!? 今、ギルドホームって言ったよねー?」
「フェスタ、どうしたの? そんなに目をキラキラさせて興奮して、なにかあったのかな?」
完全にこの空気に乗れていなかった。むしろ乗ろうともしていなかった。
ちんぷんかんなグリムは幾度か瞬きをすると、フェスタは「はっ? えっ、ま?」と信じられない物を見た目をする。
「えっ、待って待って。ギルドホームだよ?」
「うん、ギルドホームってなに?」
「マジかー。そう来たかー」
「なんで呆れるのか分からないけど、私は本気だよ?」
グリムの本気の気迫が薄すぎてほとんど無だった。もはや空気だった。
呆れた様子で無知なグリムにフェスタは説明をしてくれる。
ありがたい友達だったが、その目のキラキラがいつハキハキに変わるのか怖かった。
「まあ、ギルドの家だろうね。だからギルドホーム。それは分かるけど、具体的にはなにをする場所なの?」
「こういう場所だよ!」「いい、ギルドホームって言うのは、ギルドの拠点。即ちマイホーム! 揺ぎ無き居城だよ!」
「はぁ?」
カッコよく説明しようとして、単語ごとでばら撒いたようにしか見えない。
グリムは瞬きを何度もしてしまうと、ピジョンが間には入ってくれた。
より細かい説明をしてくれるのだ。
「えっと、ギルドホームはですね。まずギルドに所属していなくても、一応は所持できるんです。その場合ギルドではなく、マイホームと言う扱いになってギルド設定はできないんですよ」
「なるほど。それじゃあこの間まではただのホームだったってことだね」
「そうです。それでついにギルドホームになったことで、ギルド会館で色々な機能が解放されたんです。その中でも特に大きいのが、ギルドホームという名前ですね」
「名前?」
「はい、ギルドホームという名前があることにより、ギルドランクが上がることで先程説明した様々な機能の解放と共に、休養や会議など、まるでスタジオのように自由に使えるようになるんです。まあ、家ですからね」
ピジョンは楽しそうに話をしてくれた。
つまりまとめるとギルドホームがあると、色々便利なのだ。
ただ駄弁るだけの休憩スペースにも使える他、ギルド会館で依頼が貰えた際、直接エリアへと移動できるなど、様々な効果が付くのだ。
こんなに便利なものは他に無く、ギルドを作ったからには持っておいて損はないらしい。
「なるほどね、ギルドホーム。会って損はない便利な拠点か」
「そういうこと! でもさー、流石に三人じゃ厳しくない?」
「金銭面的な意味だよね。確かに厳しいかもしれないね」
グリム達は生産系のプレイヤーではない。
エリアに行き探索をする。言ってしまえば一般プレイヤーだ。
そうなると資金面をやりくりするのは少し大変になる。
けれど早めに良い物件を抑えておかなければ、後に残るは高い物件になるのだ。
「新築で建てるのはいかがですか?」
「それは考えものかな。余計に資産に余裕がなくなるよ」
できることならそうしたい。けれどなかなか難しく、グリム達は考えさせられた。
けれど今持っている使わないアイテムを売ることで資金は微々たるものだが得られる。
とは言えその案は不採用だ。何故ならそれでは後先を考えていない余り、何処かで落とし穴に嵌るのは明白だった。
「仕方ない。一旦金銭面を整えようか」
「うーん。結構貯めたと思ったんだけどなー。残念」
グリムの号令にフェスタは諦めることにした。
すると暗い雰囲気が勝手に立ち込めてしまう。
流石にピジョンの店でこれはマズいと思い、軽く咳き込もうとした。
けれどピジョンはいち早く空気を察すると、ポンと手を打った。
「あっ、そう言えばイベントで結果を残せばたくさんのPが手には入りますよね! それをたくさん貯めるのはどうですか?」
「それは成功法だけど、イベントによっては不利になるからね」
「うーん。なにか良い金策系のイベントが来てくれたらなー」
「そんな都合のいいものはなかなか来ないよ」
フェスタのぼやきを一蹴してしまった。
フェスタは唇を尖らせると、頭の上で腕を組んで「まあいっか」と諦める。
けれどおかげで良い目標が立てられたのも事実だ。
「それじゃあ次の目標は呪いのアイテム探しじゃなくて、ギルドホームを手に入れることだね」
「そうしようそうしよう! よーし、燃えて来たぁ!」
「あはは、勝手に燃えないでね。今度Dにも訊いてみるから」
きっとDならグリムの意見に従うだろう。フェスタは全く心配していない。
早くギルドホームを手に入れてゴローンと休憩したい。
フェスタはそんな野望を抱きつつ、目標に向かってがむしゃらに頑張ると決めた。
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