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第59話 モンスターズ・ペア結果発表1

 あれから一週間が経った。

 第一回モンスターズ・ペアが無事に終わり、グリムとフェスタの二人はいつも通りフォンスを拠点に散策していた。


「あれから一週間だねー」

「そうだね。モンスターズ・ペアも終わってみれば呆気なかったね」


 あれから一週間経つと言ったが、公式から何の音沙汰もない。

 結果がどうなったのかも分からないまま、うやむやな日々を過ごしていた。

 すると急に目の前にメッセージが表示された。あまりにも空気を読んだ更新に、グリムとフェスタは立ち止まった。


「ちょうどメッセージが届いたよー」

「見てみようか。きっと運営から……やっぱり」


 メールを見てみると、本当に運営側からだった。

 開いて読んでみると、結果発表がされていた。

 凝視して見なくても書いてあった。ランキングの上位を中心に見てみると、パッと飛び込んできたのはまずは一位と二位。どちらも知らない名前だ。


「第一回モンスターズ・ペア、一位はプラスとマイナス。二位はシャーカとリーキ。ポイント数……うっ、惜しい!」

「本当に惜しかったね。後二十ポイント。慢心は良くなかったね」


 これも慢心だったかもしれない。

 もう少し立ち回りを良くして、毎日ログインして頑張っていれば一位を取れていた可能性も十二分にあったはずだ。

 グリムとフェスタは顔色には出さなかったが、少しだけ悔しかった。

 シロガネにも手伝ってもらったのに情けないと思ったも一瞬、三位を見てみるとそこには二人の気になる名前があった。


「三位はグリムとフェスタ? もしかして、私達かな?」

「そうだよー。だってこのマーク見てよ!」

「マークってなにかな? ハートマークがあるけど、これはなに?」

「推しの証だよ! アイの唯一の推し」

「唯一の推し? あはは、まさかね」

「そのまさかなんだけどなー」


 グリムはあまり推しに興味が無かった。

 勝手に期待してくれるのならそれでもいい。むしろ嬉しい。

 グリムはその程度にして完全にあしらってしまうと、三位には入れたことを喜んだ。


「第一回モンスターズ・ペアで総合三位。コレってかなりの快挙だよー!」

「そうだね。おまけになにか賞品も有るみたいだけど?」

「マジで! なんだろうなー。うわぁ!」


 メールにはプレゼントも付いていた。

 “受取る”を押してみると、目の前にリボンで封がされた白い箱が出現した。

 赤いリボンを外して片手で開けてみると、大きな箱からは信じられないくらい小さなものが入っていた。


「「クレセントタイガーのキーホルダー?」」


 まさか、最終日に倒したクレセントタイガーのキーホルダーが入っていた。

 しかもグリムとフェスタ、どちらも全くのお揃いで、色も形もサイズ感も変わらない。

 もしかすると、このイベントで自分達が一番苦戦したモンスターがキーホルダーとして贈られる。それが上位入賞賞品だったのでは? と掻い摘んで並べてみると、合点が行きすぎて怖かった。


「まさかキーホルダーが貰えるなんて思わなかったよねー」

「そうだね。しかもクレセントタイガー」

「本当強かったよね。カッコいいなー」

「しかも出来がかなり良いよ。何処に付けたら良いのかは分からないけど」


 正直に言えば、置物の方が良かった感が強い。

 けれどかなり精巧に作られていて見ているだけで楽しい。

 そんな代物を前にして、グリムとフェスタは手に中で軽く握った。


「まあ、これでイベントも終了かな」

「そうだねー。うーん、初めてのイベント参加にしたら、なかなか良かったよー。前評判なんて嘘みたいだったねー」

「私はその評判をあまり知らないけど、十分楽しめたよ。それに面白かったね」


 モンスターズ・ペアの結果発表も無事に見届けた。

 一応賞品も貰えた。これ以上ない成果に満足すると、二人は一旦呼吸を整える。

 肩を上下に上げ下げし、切り良く空気を入れた変えたフェスタはグリムに笑顔でこう言った。


「それじゃあ結果も見たんだし、そろそろ行こう!」

「そうだね。今日は何処までやる?」

「何処までも行けるよ!」

「そうだね。それじゃあいつもの森に行って、調整でもしようか」

「OK。それじゃあ行ってみよう!」


 フェスタは走って行ってしまった。

 グリムもその後ろを付いていくと、フォンスの街から出た。

 今日もいつも通りモンスターを狩りに行く。レベルは上がらないような雑魚モンスターと分かっていても、それでも二人は楽しかった。

少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです。


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また次のお話も、読んでいただけると嬉しいです。

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