18話 公園デビューはゴブリン戦でした。
母様に抱っこされた俺が父様の背中を追いかけていると父様は身体強化の魔力を足に込めてどんどん加速していき声のした公園に駆け込んでいった。
父様に遅れて公園にたどり着いた俺達だったが、そこにあったのは予想外の状況だった。
黒い霧に包まれた緑色の人型の魔物に襲われる男性と、その男性の後方でうずくまっている女の子の姿がそこにあった。
「 なんだ? こいつ? 」
「 そこの人、娘を助けてくれっ! 化け物に襲われてケガしてる 」
「 え? 魔物? 魔力視じゃ無くても見えてる? 」
「 ゴブリンです。 自我を持った悪霊が周囲の元素を取り込んで実体化した様です。とにかくゴブリンを倒してしまいましょう。 今の父様ならゴブリンくらいなら倒せると思いますので 」
「 わかった任せろ? 」
「 私たちは娘さんを助けましょう 」
そう言うと、父様は腰にぶら下げていた護身用の警棒を手にすると警棒に魔力を流し込みながら身体強化を使いゴブリンに向かって走りよると男の人を襲っているゴブリンの頭へと警棒を叩きつけた。
「 ギャギャー!! 」
ゴブリンは魔力の籠った警棒の一撃を頭にくらい吹っ飛んでい仰向けに倒れたが、慌てて起き上がろうとしている。
「 助かりました。 」
「 ここは任せて下がってろ 」
「 すみません 」
起き上がったゴブリンは、強烈な一撃を食らわせてきた父様を強敵を認定した様で憎しみを込めた目で睨みつけると素早くダッシュしてきたかと思えば足元に沈み込み鋭い爪で父様の足を切り裂いてきた。
「 ぐぁっ!! 」
「 翔太くん!!大丈夫!! 」
「 父様! 加勢します。 行くぞ!クラーテ!! 」
『 承知しました。! 主様 』
母様に抱っこされたまま、あらかじめクラーテと魔力循環をして取り込んでおいた光属性の魔力を解放して圧縮した光の玉を作り出し、ゴブリンへと投げつけた。
「 ギュギャギャー!! 」
強力な光の玉を顔面にくらい目が眩んだだけじゃなく、ゴブリンの周囲に漂っていた黒い霧が晴れていく。
「 父様 今です! 」
「 おう!! 全力の一撃を食らわせてやるぜ!! 」
そういう父様の右手と警棒に強力な魔力注ぐと共にゴブリンに駆け出し飛ぶ上がると振り上げた警棒を全力で叩きつけながら着地すると、公園の木に体を強打したゴブリンが地面へと落下していった。
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