第二の人生
この時代にそこまで権力を欲しがるのか
この安定した時代に変革を求めようとするのか
頭の中に何か響いた
「あの…誰ですか、っていうか何ですか?」
いいから質問に答えよ
「まぁ権力欲しいし変革も求めてるけどそれが何?」
面白いやつだな
どうだ?他の時代でその改革を行なってみないか?
「いやいやいや急になんか話進めてるけど俺の質問にも答えろよ。あんたは誰でどこの何奴だよ」
あぁ、すまんな。私は神だよ 知っているだろ?
驚いたかね?
今の言葉を聞いて驚かないわけないだろ
「こわ。胡散臭すぎるだろ。詐欺みたいだな」
失礼なやつだな神に向かって生意気なやつめ
お前の魂を輪廻転生できなようにしてもいいんだぞ
「脅迫じゃん、てか魂って俺やっぱ死んだの?」
あぁ、よにも珍しい憤死だ
やっぱ憤死なのか。って自分で言うのもおかしいけど
有名なのはグレコリウス7世とかか
歴史上のお偉いさんと同じ死に方ってなんか誇らしいな
で、話を戻そう。私は貴様のその欲求にとても興味を持っている。さっきも言ったがこの時代では貴様の願いが叶うことはほぼないだろう
しかしほんの100年前を振り返ってみろ
多くの改革を成し遂げた偉人が多くいるだろ?
昔は噴火警戒レベルで言ったらレベル5だったのに、今では保守派みたいな奴らがわんさかいて、レベルは1にまで下がってしまった
(いや噴火警戒レベルが下がるのはいいことだろ)
今私にツッコミを入れたな
(なっ、鋭い)
まぁいい。わたしは昔のような変革を見たいのだよ。そこにグッドタイミングで貴様が憤死したわけだ。貴様は改革に失敗して無様ではあったが…
「おい、今の言葉取り消せよ」
いや取り消すことはないぞ。なぜならこれはまぎれもない事実だからな。
「てめぇ、ふざけるのも大概にしろよ」
そんなに認めたくないなら私の提案に乗り、自分の改革が正しいかどうか証明して見せてみよ
「いいぜ乗ってやるよ
そのドヤ顔を崩し、鼻っ柱をぶち折ってやる」
案外ちょろいな
ではどの時代に、どの世界に行きたい?近代か?中世か?古代か? ヨーロッパか?中華か?日本か?
「中世だな、平安末期源氏が台頭する少し前ぐらいに生まれさせろよ」
ほう、その心は?
「日本人一度は考えるだろ?
もし平氏が勝ったらどうなってたか?
それを俺が身をもって体験するんだ」
面白いな。ではそう手筈を整えよう。
言っておくが俗にいうチートとかは付けないからな
能力も今のお前とお案じくらいにするぞ
「問題なしだ」
ではまたお前が死んでから会おうではないか
そうして俺の第二の人生が始まった。