リベンジマッチ
「ようやく着きましたね。早速狩り始めますか。」
「そうですね。でも普通に戦ったら死に戻る可能性があるのでは?」
彼女が最もな疑問を口にする。ちなみにここへたどり着くまでに彼女のプレイヤーネームは聞いている。というかプロフィールを見たときに知っていたのだが。彼女のプレイヤーネームは<サキュバス>である。あの、おしとやかそうな口調でこのプレイヤーネーム。普通に驚いた。
「ええ、もちろん策は考えてあります。まあ策といえるほど立派なものではありませんが。
僕は<隠密>のスキルを取ってありまして、おそらく敵に気づかれにくくなるスキルです。ですから<サキュバス>さんには敵にわざと見つかってもらってほしんです。敵の注意がそちらへいったところで僕が背後から襲撃します。」
「分かりました。早速試してみましょう。」
大まかに方針が決まったところで、俺たちは一匹でいるスライムを探し始める。探し始めて二分くらいで一匹でいるスライムを発見した。
「あのスライムにしましょう。」
「そうですね。では俺、じゃなくて僕は背後に回り込みます。」
「俺で構いませんよ。」
「すいません。」
彼女にそう言われて、今度からは一人称を俺にしようと思いながら背後に回り込んだ。それを確認してから、彼女がスライムに近づいていく。
気づいた。スライムが彼女に気づいて、彼女に向かってゆっくりと歩を進める。それを確認してから俺は足に力を入れて、一気にスライムと距離を詰める。
俺はスライムが振り向くまでに8発のパンチを入れる。のこりHPは2。スライムの反撃はサイドステップで難なくかわす。その反撃後の隙に俺は残りHPを全て削った。あっけない。一度戦ったことのあるモンスターというだけあって恐怖もほとんどなかった。
「なんだかあっけなかったですね。」
俺は彼女に近づきながらそう言った。あれ?なんか彼女の様子がおかしい。
「すごい!! すごいです!! すごい速いじゃないですか!? もしかして素早さ極振りですか!?
武器なしであれはすごいですよ。これならもっと強い魔物も狩れそうですね。もっと強い魔物を探しましょう。」
あれぇ?思っていた展開と全然違うぞ。しばらくスライム狩るんじゃないの?
「とりあえず、あの芋虫と戦いましょう。」
これから大変になりそうだと思い、未来の俺に同情しながら俺はこう答える。
「……そうですね。」




