初戦闘
戦闘シーン難しい
1匹でいるスライムを発見した俺は、何も考えずにずかずかとスライムに近づいていく。背後から襲撃すればいいものを、わざわざ真正面からだ。そして宣戦布告する。
「おら、来いよ、スライム。俺が相手をしてやる。」
こちらの声に反応し、スライムがこっちを向く。そしてゆっくり、ゆっくりこっちに近づいてくる。
そこでようやく俺は気づく。俺の中にうずまく感情に。この時俺が感じていたのは、やっと戦闘ができるという高揚感ではなかった。恐怖。ただ純粋に恐怖だった。遠くから人が戦っているの見ていた時とは全く違う。実際にモンスターと対峙してみれば恐怖しか感じない。スライムですらこれなのだ。ドラゴンなんかと戦うなんて正気ではない。
俺は物語の主人公に同情しつつ、もうすぐそこまで近づいて来ているスライムに武器を構える、といきたいところだけど武器を持ってないので、スライムを殴る準備をする。
それまでゆっくり近づいてきていたスライムは、突然、猛スピードで近づいてきて体当たりをしてくる。
「うおぉ!?あぶねー。ちょっとかすった。」
今回の攻撃はなんとかかするだけですんだ。そこでHPを確認してみると5から3まで減っていた。え!?かすったでけでこれかよ。かなり焦ったが運良くスライムが一度距離をとってくれたので落ち着きを取り戻すことができた。
「大丈夫。俺の方が速いに決まってる。落ち着けば勝てるはず。」
恐怖を和らげるために独り言をつぶやきながら、今度は自分から仕掛けにいこうと心に決める。お互い向き合ってゆっくりと近づいていく。
俺はさっきスライムが攻撃してきた間合いに入る直前に、おもいっきり地面を蹴って加速する。
「うおぉぉぉ!!!!」
雄叫びをあげながら正面から突っ込んでいく。速い。リアルではありえない速さで体が動く。反応出来なかったスライムに、やっと1発目の攻撃が当たる。しかし現実は残酷だった。
「ダメージ1!?やばい!」
ダメージは1なうえに、攻撃に威力がないせいかスライムは一切動かない。それがどういうことを意味しているか、そう攻撃が終わった瞬間に反撃がくるということだ。
案の定すぐに反撃してきたスライムの攻撃をサイドステップでかわす。これで背後に回れた俺は背後から殴る。スライムが振り返るまでに殴れた回数は6回。スライムのHPは10なので残りは3だ。
もう一度距離をとって、いける、そう思った瞬間体が急に重くなった。
「はー、はー、はー。体力もたねぇー。早くかたつけないと。」
そう、おれには体力が足りていなかった。致命的である。どうにか次の攻撃をかわすために全神経を集中させる。
しかし、ゆっくり近づいてくるスライムは何を思ったか突然立ち止まる。ん?どういうことだ。スライムの行動の意味が理解出来なかった俺は警戒を強めた。
だが、次の瞬間俺の背中には、鉄球がぶつかったかのような衝撃がはしり、視界が暗転した。最後に見たスライムは笑っていた気がした。




