小説家のピンとキリ
特殊な書き方で書いてみました。
きっと否はあっても賛は無い。
気がする…。
キャラの見た目などは読者様の好みでどうぞ。
「昨日な~、他の人の小説読んだんよ~」
「はい…。で、どうでしたか?」
「やっぱ私の方が上手く書けグフッ」
「嘘は良くないですよ!で、どうでしたか?」
「屈託のない笑顔で殴るのは止めて…。面白かった…」
「それは良かったですね!先輩も頑張らなきゃいけませんね!」
「いやしかし私はもう既に完璧なところまで極めイヤァ~!」
「何を言っているんですか!そんなんだから先輩は描写が下手で人気なくて後輩の私にも負けて好き嫌い多くて運動できなくて生娘のままでほっぺ柔らかいんですよ!」
「痛い!痛い!縛らないでぇ~!後半関係無いし…。というか…咲は生娘じゃないのか?」
「…それは…。何でもいいじゃないですか!ほら、先輩!小説書いちゃってください!」
「お、お~。書く書く…」
「先輩!ファイトです!」
「ん~…。思いつかん~」
「早っ!諦めないでください!いつもの虚勢はどうしたんですか!?」
「失礼な!私は元から女だ!去せギャー!ギャー!御免なさいぃ~!」
「何バカなこと言ってるんですか!?もう一度首絞められたくなければ真面目にやってください!」
「はは~。咲~。顔が赤いぞ~!下ネタについてこれないようではマダマダだな痛たたたたたた」
「耳取るぞ!時間無いんですから早く書きあげて下さいよ!」
「取らないで~!時間無いの…?」
「ありませんよ!今日の午後には原稿取りに担当さんが来ますよ!」
「ふふふ…。慌てるな咲。とある大企業の社長は自分の会社がヤバいときにあえて会社を休んで趣味の釣りにいったのだ。自分の心を静めて冷静に対処するためだったのだ!それで大成功したのでる!つまり!今は慌てるような時ではひゃっ!」
「ヒャッって言いましたね…。もう11時ですよ!もうすぐ来ちゃいます!どれくらい終わってるんですか!?」
「ハリセンで叩かないで…。まだ一文字も…」
「驚きの白さ!?ふざけんな!どんな生活してたんですか!?」
「ずっと一緒に生活してたんだから分かるでしょ…」
「私は夜先輩が部屋に籠っているのでその時に書いてるのかと…」
「夜はゲームを少々…」
「少々…。何時間ぐらいですか?」
「6時間…」
「このダメ人間!ゲーム没収です!ディスクはパソコンの中ですか?」
「あぁ!ダメ!」
「ダメじゃありません!没収です!」
「ああ…。さらば。私のゲーム…」
「ありました!えっと…。おいしゃさんごっこ~やさしくしてね、お兄ちゃん!~」
「しまった!昨日やってたのは…」
「先輩…!何ですかこれは!?」
「あの…エロゲ…ギャー!ディスク割らないでー!」
「先輩!こんなの女の子がやるものじゃありません!小説書いてください!あー!もう12時じゃないですか!」
「はい…。御免なさい…。ちょっと小説のネタに…」
「そう言えば許されると思ってるでしょ!許しません!時間無いですよ!」
「はい…。書きます…。あの…咲は…やらないの?エロゲ…」
「やりません!そんなもの!私は真面目です」
「役人か!もっと物事柔軟に対応しないと失敗するぞ~」
「くれぐれも言っておきますが先輩がやっているのは柔軟な対応ではなく現実逃避ですからね?」
「はい…」
「わかったら書いてください!もう間に合わないことが目に見えてますがもしかしたら道が大渋滞で担当の人が遅れるかも知れませんし」
「わずか過ぎる希望…」
「少なくとも驚きの白さではありませんと良い張れます」
「そのために書くの…?」
「もう!何でもいいですから書いてください!」
「ん~…。あ!思いついた!」
「何ですか?」
「居留守使えば痛い!」
「そろそろ怒っていいですか?」
「ダメです…。書きます」
「じゃあ書いてください!どんなお話なんですか?」
「先輩に容赦のない超オッカナイ咲という女の子が主役のギャー!」
「真面目にやってください」
「ネタがありません」
「仕方ありませんね。ではでは私が書いたものを出しますか?」
「あるの!?どんな話?」
「しっかり者の後輩とバカで使いものにならない小説家の先輩の話です」
「…。ごめん。やっぱいいや」
「そうですか?では書いてください」
「うん。こういう時のために私は5本のエロゲをやりこんだのだ!」
「他にも処分すべきものがあるようですね。しかもそんなもの参考に書かないでください!いかがわしいので」
「じゃあ書けない!」
「おうっ?言いきった!何で小説家になれたんですか!?」
「失礼な!父親が小説家だとコネがあるのだ!」
「失礼でも何でもない気がしてきた…」
「コネが無ければ私は危なくニー…自宅警備員だった」
「言い方変えてもニートはニートです」
「うるさい!ニートは宝だ!」
「心はすでにニート!?」
「小説書くニートだ!」
「ニートじゃねぇか!せめてニートの心がわかる小説家がよかったよ…」
「まぁ落ち込むな、咲」
「先輩…。じゃあ喋らないで下さいよ…」
「咲~。おなか減った」
「このタイミングで!?じゃあ何か作ってきますから書いてて下さい」
「おう!」
「はい、できました」
「ありがとう。ってカップ麺かよ!?」
「いいじゃないですか」
「うん…」
「食べながら書いちゃってくださいね」
「うん…。もう無駄な気が…」
「諦めないでください!」
「これがゲームなら諦めないんだけど…」
「ゲームは諦めて下さい」
「う~…。おいしゃさん…。おいしゃさん…。あれはオープニングが神曲だったのに…。内容もなかなか良かったのに…。キャラが可愛かったのに…」
「予想以上の高評価だったんですね、あのゲーム」
「もういい!官能小説にグフッしません」
「しませんね?」
「はい」
「すいませーん。先生!原稿を取りに来ました」
「ギャー!どうしよう…!どうしよう…!咲ぃ!」
「泣かないでください先輩!とりあえず家に入れましょう」
「うえ~ん…」
「先生、原稿を…」
「……」
「先生?」
「書けてないのだ…。咲ぃ!土下座してあやまれ!」
「なんで私が…。えっと、まだ先生が原稿が終わって無いので…」
「えっ!?ちょっと!どうするんですか!?先生!」
「私が書いたのがありますけど…」
「咲ちゃんが?」
「はい…」
「それは…!私が嫌なんですが…」
「先生!そんなこと言ってる場合じゃないですよ!今回は咲ちゃんの持って行きます」
「そんな…そんな…そんなぁ…」
「では、先生。私はこれにて」
「いやじゃー!あれはどう見ても私のことを書いてるじゃないか!」
「そうですよ?」
「嫌じゃー!」
「先輩…。次回はちゃんと書きましょうね。ゲームなどやらずに」
「うぅ…。そうする…。そうするよ…。ゲームはやるけど…。来週おいしゃさんごっこ~おままごとやろう、おにいちゃん!~が発売すんだ!」
「まだ買うのかあれ!?もう医者だかおままごとだかわかんないですね」
「…。まぁ…。でもあのゲームはキャラのコスプレがとても可愛くて…」
「この思春期男子!」
「なっ!私は女だ!それも純粋で去せグフッ」
「それはもういいです!」
「殴らないで…」
セリフだけでまとめてみました。
逆にセリフがないと書けない…。
というわけで、「十二神の宴」の掲載まで時間がかかりそうなので、言い訳程度の更新でした。