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Another World Online〜俺はPKで金を奪って生き残る〜  作者: ε-(`・ω・´)フンッ
監獄と嘆きの鬼人〜"悪辣の悪魔"を添えて〜
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ゼロから見た時……

自分ここ3ヶ月の間に二回の事故と一回の自転車盗難にあってるんですよね。皆さんは今年一年不運だと思った事はありましたか?


今回の話は前回の話のゼロ視点です。

投稿が遅れてすみません!

 それはゴブリン三体を倒した直後のこと、ゼロは倒れ伏す三体のゴブリンの上で一人思った。 


 "この程度か……"と。


 ゼロがゴブリン達にした事は簡単な事だ。

 ゼロは先ず、ゴブリン達に見つからないように隠れ、奇襲をかけることを重要視した。なぜなら相手が三体に対してこちらは一人、数の差が絶対とは言えないが、ほぼ同じレベルの相手であれば、数の差は大きな差となるだろう。ならばその差を埋める事がまず必要となる。

 その方法が"奇襲"だ。今まで幾度となくしてきたゼロお得意の戦法。戦いの場において、先手をとり、相手の連携を崩すという行為は、とても大きなアドバンテージとして後の戦いに響いてくる。これはゼロにとって複数人vs1をする時の必勝法とも言える戦法だった。

 だが、ここで一つ問題があった。

 それは、"どこに隠れて奇襲をするのか?"という問題である。

 何せ相手は一本道の唯一の出口と思われる方向から歩いてきているのだ。そのうえ、隠れようにも道の両サイドはどちらも鉄格子と石レンガの壁であり、隠れる場所など到底ない。ゼロは考えた、どうすればゴブリンの目を欺けるかを。そして幾つか考えたゼロが目に着けたのは新たなスキルである。

 ゼロは何か必要なスキルが出てきた時の為に70ポイントものスキルポイントを温存していた。ゼロは急いでスキル一覧を表示、お目当てのスキルを探し出す。


「これだ、[気配隠蔽]と[同化]」


 そのスキルは簡単に言えば、"自身の気配を隠す"スキルと"周りと自身を同じに見せる"スキル。片方だけだとバレる可能性があるが、ゼロはこの二つを同時に使えば、バレる可能性を極限まで減らせるのでは?と考えてこの二つを取ったのだった。

 そして、さらにそれを確かなものにするのに使うのかゼロの入っていた牢屋だ。普通は一本道の、しかも普段使っている道で両サイドの牢屋の中まで警戒するような神経質な奴は中々いないだろう。


 ゼロはゴブリン達に気づかれる前に急いで牢屋の中に戻ると、即座にスキルを発動させる。


(さあ……あとはこれでバレなければいいんだが……)


 ゼロが息を殺して待っていると目の前をゴブリン達が通る。


 それを見たゼロは暗い笑みを浮かべると足音を殺して近づいていく。


「ギャギャギャ」

「ギャギャ?」


 ゴブリン達は楽しげに何かを話しているようだが、ゼロには何を話しているかは分からない。だからこそゼロは容赦なんてしない。


「フッ…」


「ギャ!?」


「「……ッ!?」」


 不意打ちで一匹、心臓を貫手で穿ち殺すと、それに反応した残り二匹に一呼吸で接近する。


「雑魚が」


「グギャー!」

「グギャギャー!」


 ゴブリン達は何かを叫んでいるようだが、そんな事は気にせずにゼロはゴブリン二匹の頭を掴み、地面に叩きつける。


「武技・落下星(ラッカセイ)


 相手を掴み、体勢を崩させて、地面に叩きつける。

 単純ではあるが、殴るのではなく地面に叩きつけた時の衝撃がそのままダメージとなる為、叩きつける部位によって相手へのダメージが大きく変わるのが特徴の武技である。

 ゴブリン達は体格も小さく、人よりもひ弱な肉付きである。その上、頭から地面に叩きつけられた事で即死していた。


「この程度か……」


 ゼロが戦ってきた同格以上の敵はアドラやアランくらいな事もあり、モンスターじゃこの程度かと落胆してしまうのも無理は無かった。


「だけど、いやー……試しに余ってたスキルポイントで取った[気配隠蔽]と[同化]とかいうスキル……合計で10ポイントも飛んだけど組み合わせたらマジでバレねぇな」


 ゼロは気持ちを切り替えると[気配隠蔽]と[同化]の組み合わせについて考える。実はこのスキル達は最初、このゲームを始めた時に目をつけていたスキルであった。何せ、プレイスタイルがPKなのだから奇襲や待ち伏せ、etc.....。それらの行為をする上で、"バレ難い"というのは大きなアドバンテージとして働くと考えていたからだ。ただ、最初はポイントが足りなかったし、それからも他の欲しいスキルのせいで後回しになっていたのだが、今回ようやく取る機会が巡って来たということであった。


「グギャー!」


「ん?またゴブリンか」


 突然どこからか声がしたので、そちらに顔を向けるとそこに居たのはゴブリンだった。しかも見た所先程よりも弱そうに見える。


「はぁ……レベルは……ッ!?」


 だが、それは検討違いだったと思い知らされる。

 ゼロの鑑定に表示されたのは、かつてアランを見た時と同じ表示だった。



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相手を鑑定するにはスキルレベルが足りません。


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「グギャギャ!」


 ゴブリンが何かを言いながら突撃して来るが、ゼロの頭の中は驚愕のあまり停止していた。だが、ゼロは即座に理解する。自分とレベル差があるだろうゴブリンに対して出た鑑定が出来ないというUI。コレに対する答えはただ一つ。


「ギャギャギャ!」


 ゴブリンは自身の腰に刺していた剣を抜き放ち、振り下ろしてくる。だが、なんのフェイントも技術も無い、破れかぶれな剣筋に斬られるほどゼロは弱くなど無い。


 一瞬。

 相手の斬撃に合わせて体を逸らし、右手の親指と人差し指で相手の剣を挟み込む。スキル[相殺]を使う事で苦もなく相手の攻撃の勢いを殺したゼロは即座に相手の頭を空いていた左手で掴み問いかける。


「お前、プレイヤーだろ?」


 それはゼロにとって仮説を確信に変える、ゴブリン(ギリー)にとって驚愕に値する質問だった。

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