闇女神の悪魔
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ツァーレへ向かう為の森にゼロが現れるようになった理由は、およそ一週間前、ちょうどルナと契約をした後に遡る。
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『それじゃ、君の要望道り"アイテム錬金機"を君にあげよう。それがあれば、殆どのアイテムをゴルドに変換する事ができる。それと最後にこれだけは渡しておかないとね?』
そうルナが言った瞬間システムメッセージがゼロの耳に届いた。
〈神から加護を受け取りました。新ステータス«加護»を解放します〉
「え?」
『これでOKかな?確認したかったらステータスを見てみるといいよ。元々僕はこれだけは渡しておこうと思ってたんだ。今渡したソレが今回の"お願い"の報酬だからね。それに君は進化する直前だったでしょ?今しておくといいよ。面白いものがあるからね。それじゃ僕はこの辺で念話を切らせてもらうよ』
「えっ……?」
そう言った途端ルナの声は聞こえなくなり、残されたゼロはルナから言われた通りステータスを開いてその内容を確認した。
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Name ゼロ Lv13
種族 下級悪魔 Lv10/10 MAX
職業 【悪意の体現者】 Lv21/100
MP 210/210
SP 450/450
ステータス
STR 130
VIT 90
INT 70
MID 30
AGI 140
LUK 0
スキル
・戦闘系
[拳術Lv3][蹴術Lv2][投擲術Lv1]
・魔術系
[風魔術Lv3][闇魔術Lv4]
・その他
[鑑定Lv3][気配察知Lv4][魔力操作Lv4][魔力循環Lv3][見切りLv4][魔力強化Lv1][気力強化Lv1][扇動Lv1][集中Lv1][不屈Lv1][演技Lv1]
職業スキル
【悪意の体現者】
種族スキル
《悪辣心》《悪の象徴》《神の冒涜者》《悪魔翼生成》
«加護»
・闇の女神の寵愛
STP 50
SKP 19
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「おい!"加護"について説明していけよ!」
ステータスを見てそう叫んでしまうゼロだったがその声は夜の森に消えていくだけでルナが帰ってきたりなどはしなかった。
諦めたゼロは先に"種族の進化"と言うものを済ませようと思い、下級悪魔をタップする。
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進化可能種族一覧
〈中級悪魔〉
〈支配級悪魔〉
〈闇の眷属〉
〖闇女神の悪魔〗
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「正規のが一番上のだとすると残りのはどこから湧いて出た?」
「私も知らないのがありますね」
ゼロの進化一覧を覗き込んだリアはそう言葉を零した。
「は?リアが知らないって相当珍しいって事じゃねぇか」
「一旦説明を見てみたらどうですか?」
「そうだな、じゃあ一番上から見てくか」
そうしてゼロは四つの種族の説明を全て見ていった。
書いてあった内容は以下の通りだ。
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〈中級悪魔〉
下級悪魔の正統上位種。LUK以外の全てのステータスが小上昇。
取得条件
・下級悪魔のレベルを最大まで上げる。
〈支配級悪魔〉
下級悪魔の特殊上位種。爵位持ち悪魔になれる可能性を秘める。魔術系ステータスが中上昇。種族スキル《支配》を獲得。
取得条件
・下級悪魔のレベルを最大まで上げる。
・自身の配下を作る。
〈闇の眷属〉
最下級種族の特殊上位種。闇に近づき、人々からは嫌悪される。全てのステータスが極小上昇。種族スキル《闇操作》を獲得。
取得条件
・最下級種族のレベルを最大まで上げる。
・"闇"に属する者の眷属になる。
〖闇女神の悪魔〗
悪魔の特殊変異種。変異時、レベルが10までダウンする。闇の女神の眷属となった悪魔のみがなる事の出来る種族。物理系ステータスが小強化、魔術系ステータスが中強化される。種族スキル《祈祷》、種族スキル《闇操作》を獲得。
取得条件
・現在の種族のレベルを最大まで上げる。
・現在のレベルが50以内である。
・"闇の女神"の眷属になる。
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「なるほど……この内容なら〈闇の眷属〉は無いな。完全に〖闇女神の悪魔〗の下位互換だし。あとは〈中級悪魔〉は正統な進化らしいけど後々〈支配級悪魔〉の方が強くなれそうだから無し。それで残りは二つなんだけど……まぁルナが言ってたのはこっちだろうしコイツでいいか」
そう言ったゼロは〖闇女神の眷属〗を選択する。
〈種族〖闇女神の眷属〗を選択した為レベルが10まで低下します。それに伴い、レベル分のSTP及びSKPが低下します〉
そのアナウンスと共にレベルの下がったステータスを見たゼロはそのまま残りのステータスポイントを割り振る。
最終的なステータスは以下の通りだ。
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Name ゼロ Lv10
種族 〖闇女神の悪魔〗 Lv0/20
職業 【悪意の体現者】 Lv21/100
MP 370/370
SP 490/490
ステータス
STR 140
VIT 100
INT 130
MID 50
AGI 140
LUK 0
スキル
・戦闘系
[拳術Lv3][蹴術Lv2][投擲術Lv1]
・魔術系
[風魔術Lv3][闇魔術Lv4]
・その他
[鑑定Lv3][気配察知Lv4][魔力操作Lv4][魔力循環Lv3][見切りLv4][魔力強化Lv1][気力強化Lv1][扇動Lv1][集中Lv1][不屈Lv1][演技Lv1]
職業スキル
【悪意の体現者】
種族スキル
《悪辣心》《悪の象徴》《神の冒涜者》《悪魔翼生成》《祈祷》《闇操作》
«加護»
・闇の女神の寵愛
STP 0
SKP 13
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「スキルはまだとる必要のある物も無いしこのままでいいとして、気になるのは"加護"が一体何なのか……てか"加護"じゃなくて"寵愛"って書いてあるけど」
そう言いながら"加護"の欄をタップすると少し曖昧な答えが帰って来た。
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«加護»とは
《リヘナ》においての上位存在より賜る物であり、親愛の証。
格は"守護"→"加護"→"寵愛"の順に上がっていく。
他には反対に対をなす"呪い"が存在している
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「へー……つまり"寵愛"は最高ランクの加護って事なのか?」
「その認識で問題ないかと」
「ふーん……意外と優しいなルナ様」
「可愛いですね?」
「それは知らないが」
ほんの少し前まで互いの事など全く知らなかったと言うのにちょっとした冗談を言い合えるくらいには仲の良くなった二人は一息つくとこれからの予定を考える。
「それで?どこに行ったらいいと思う?」
「私も長い間封じられていたので詳細な地理を持っているかと言われると……ですが、テールの街が残っていたならほぼ確実に残っているであろう街が近くに一つ」
「へえ……それは?」
リアは一拍置くとその街の名前をゼロに告げる。
「その街の名は"ツァーレ"。テールの街とは昔から交易が盛んであり、お互いの街を助け合っていました」
「なるほど……でも、また街を襲うのか?流石にもう一度は無理だろ」
「いえ、次は街ではなくその間に陣取ろうと思います」
その言葉にゼロは疑問を覚えた。
「流石に行商人とかを狩っていたら、また聖騎士が来たりするんじゃ無いのか?」
ゼロの意見は最もだ。流石に街の外に光が無いとはいえ、街と街の間に村などは存在しているし、警備の兵だって存在する。聖騎士だって巡回をする事があるそうだから、下手な事をすればまた狙われる事になるだろう。
「いえ、今回人を待ち構えるのは街道ではありません」
「……?どういう事だ?」
「実はと言うと街と街の間には大きな森が存在しており、その中にはモンスターが大量に湧くんですよ。なので人が入り難く道も整備などはされてません。ですがその森を通った方が近道ではあるので実力がある人が時々通るんですよ」
「いや、実力あるならダメだろ」
そう突っ込むゼロだが、リアは指を一本立てて微笑む。
「忘れたんですか、ゼロ様?いるじゃないですか、実力が無くても命を顧みずに愚直に挑み続ける馬鹿共が」
「ん?………ああ」
リアにしては珍しく凄まじい罵倒だがゼロにも思い当たる節があった。
いくら傷を負っていても、死にかけていても、実力差があろうとも、愚直に数で挑み続けてきた愛すべき金の成る木があったなと。
「ははっ…!言うじゃねぇかリア。なら次の目的地は決まったな」
「はい。道案内は私がしますのですぐに移動しましょう」
「ああ、金は少したりとも逃したくないからな……」
二人は背中から翼を生やすと空へ飛び立つ。
異界人達にとっての地獄が再びすぐそこまで迫っていた。
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