悪魔は嗤う
ちょっと少ないんですけど、許してください!
新章の内容を考える時間が欲しいので次の投稿は2日から3日ほどかかるかもです。
「はぁ……はぁ……ッ! なんなのよ、アイツ!」
そう吐き捨てる女性は息も絶え絶えになりながら夜の森の中を走り抜けていた。
「こんな事になるなら夜の内にツァーレの街になんて向かう為のショートカットなんてするんじゃなかった!」
今の時間は日も沈み、当たりを照らすのが天頂に昇る月の光だけとなった深夜…と言っても現実ではまだ昼間なのだが。
女性は走る。走る。ただひたすらに後ろから聞こえてくる足音を振り切るように走り続ける。
「あ……あれって!」
女性の視線の先には明かりが見えた。この世界で街の外にある光など殆どな無い。ただ、一部例外もある。
「すみませんッ!そこにいる人達、助けてくださいッ!」
女性の視線の先には道の脇に止められた馬車と焚き火を囲う人影があった。
(これで助かる…!私は死に戻りをしなくて済む!)
そんな事を考えながら走りよった女性は気づいてしまった。焚き火を囲う人影はその全てが既に死んでしまっていることに。
「え……?」
「まさか、逃げられるとでも?」
「……ッ!?」
女性はその信じられない光景に目を奪われていると目の前の馬車の影から一人の少女が姿を現した。
「あんたはッ…!なんでここに!?」
その少女はフードを目深に被っているので顔を伺うことは出来ないが、その可愛らしい声と150前半程度の身長、何よりその少女の腰ほどまであり、月の光を反射させながら輝く綺麗な銀髪が彼女が誰かを示していた。
「あんたテールの街を壊した二人組の一人だよね?知ってるよあんたの素顔は私達、異界人の間じゃ有名だからね」
「そうなんですか……ゼロ様からフードを被っていた方が身バレしにくいと言われていたから被っていたのですがそんなに簡単にバレるんじゃ、あまり意味は無さそうですね」
少女はそう言うと薄らと笑い死体の血を操り血の槍を作り出す。
「貴方にはここで死んでもらいます。それがゼロ様の望みなので」
「ハッ……!あんたがその気なら私も全力で殺らせてもらうよ!」
女性が少女に対して全力の殺気をぶつけた瞬間後ろから男の声が聞こえてきた。
「おいおい…俺を抜きにしないでくれよ?」
突然聞こてえきたその声は少し前に聞いたばかりの声と同じだった。
振り返るとそこには少女の付けているローブに似た漆黒のローブを身に纏う男がいた。その男こそ女性が全力で逃げ続けていた相手であった。
「なッ…どうやって私に追いついてっ……!それより二人はどうした!」
「もう殺した」
その無慈悲な言葉に女性は腸が煮えくり返るような気持ちに襲われ、その激情のまま目の前の男に剣を抜き放った。
「死ねぇ!」
キィン
「お前じゃ俺には勝てねぇよ」
その言葉と共に女性の剣は男がいつの間にか抜いていた剣によって弾かれ、それとほぼ同時に背中から突き刺された血の槍によって倒れ伏すことになった。
「お前ら異界人はいくら死んだって生き返るだろ?悔しかったらまたここに来い。異界人をどれだけ集めても俺たち二人で薙ぎ倒してやるよ」
「そうか……その少女がいるんだ……あんたは……まさか……」
「ああ、そうだった名乗っておかないとな?」
フードの奥で嗤った男は地に伏す女性を見下ろしながら自身の名を名乗る
「俺の名はゼロ。闇の女神様の剣"悪辣の悪魔ゼロ"だ。光栄に思えよ?お前らが俺達の最初の犠牲者だ」
そう名乗ったゼロは最高に見下した声と顔で女性に最後の一撃を見舞う。
(いつか…絶対に勝つ……ッ!この男に何としてでも!)
その日を境にツァーレの街へ向かう為の最短距離の森に、ある男と少女が現れるようになった。
ソイツらは数多のプレイヤーを徹底的に痛めつけ、煽り、命乞いをさせた後で殺すという残虐かつ最低な行為をして回った。
そしてその被害にあった者達の無念を晴らすべく数多の異界人が何度も挑んでいき、そして敗れていった。
彼らの怒りは今日も膨れ上がっていた。
プレイヤーの怒りが暴発する日は近い。
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