表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/61

プロローグ

VRものって夢ありますよねー

VRものを書くのは初めてなので変な所があったら言ってくださると幸いです。m(_ _)m

 《アリステラ》


 それは老若男女問わず多くのゲーマーが待ち焦がれた新時代のゲーム機器、フルダイブ式VRだ。


 21世紀初期にはVRの下地は出来ていたが、そこから生物の感覚の模倣や現実世界に近い質感の生物、環境、果ては現実にいるプレイヤーとゲーム内の操作キャラの感覚のリンク方法など、多くの課題をクリアして完成に漕ぎ着けた世界最高の最新ゲーム機器、それがアリステラだ。

 VR技術に携わる者の話によれば何度も、『痛覚の再現をしたらその痛みから現実に影響が〜』や『感覚を再現すると脳に異常が出るのでは〜』などなど現実の多くの団体と衝突を繰り返し、その制作の難易度から多くのゲーム会社が、「現状は制作不可能」と判断していた。


 だが、そんな苦難や批判を乗り越えて生み出された最新のゲーム機器こそ22世紀最高の機器と評される《アリステラ》である。


 その特徴はなんと言っても「バーチャルでもあり、現実でもある」と言う謳い文句に1寸たりとも違わない程に完璧なそのリアルさにあった。


 視覚・味覚・聴覚・嗅覚・触覚 これらから構成される五感の完全再現。まさに自分がそこにいるかの様な風景の壮麗さに、環境の移り変わり。今まで出来なかった、ありとあらゆる現実世界の完全再現。そこはまさに新たな()()()と言っても差し支えが無いほどだった。


 そしてそれ程の機器を生み出したのが、21世紀からゲーム大国として名を馳せ続ける日本。その国に突如として現れた新進気鋭の若手プログラマー集団によって立ち上げられた 【株式会社 ネクストゲーム】だ。

 彼らはその才能と技術力でありとあらゆる問題点を克服し、多くの専門家や医者を味方につけて、この《アリステラ》を世に発表した。


 そして《アリステラ》と共に発表された新作のゲームの名を『Another World Online』通称AWO。


 21世紀の頃と違い、22世紀ではカセットでは無くダウンロードが主流となっているので売り切れ等にはならないが、一斉にゲームが開始されては流石に運営の方でも管理がしきれない。世界全体でまずは《アリステラ》とセットで200万本が売り出される運びとなった。

 その中でも国ごとに売られる本数があり日本には他国との発売のバランスから20万本が売られる事になっていたが、更に日本国内では特別に1万本分のゲーム機器及びAWOが抽選の当選者に無料で配られる事となっていた。


 しかし、ゲームが売り出された1時間後には全国各地で完売。入荷待ち状態となっているゲームがたった1万本運営の気まぐれで配られた所で、普通なら当たるわけが無いのだが……


◇━━━━━━━━━━━━━━━◇


「んぁ……今何時だ?」


 そう言いながらベットの上に放られていたスマホを手に取り電源をつけると……


「9時!? やべぇ!遅刻じゃねぇか!」


 そう焦りながら急いでベットを飛び起きすぐに支度をしようとして気づく。


「あ……俺、会社辞めたんだった」


 そう悟りを開いたかの様に呆然と立ち尽くす。


 彼が勤めていた会社は週7日出勤当たり前、有給など無く、残業は勿論のこと、仕事が終わらず会社に寝泊まりする事もあった程で、22世紀から数は減少してきたが未だに根絶しない、所謂ブラック企業と呼ばれる物だった。

 そんな会社に嫌気が指した天堂零夜(てんどうれいや)24歳は高校卒業後6年間働いていた会社に辞表を叩きつけ、上司の制止も聞かずに逃げるように昨日帰って来たのである。


(そういえば退職金貰ってなかったな……いや、引き継ぎ作業とかもしてないし、元々そんなものあの会社から出るわけが無いか)


 などと考えながらこれからどうやって生きれば……と考えていると手に持っていたスマホが通知音を鳴らせた。


(まさか…会社のクソ上司からのメールか?)


 などと思いながらスマホを見たらそれはメールはメールでも相手先は全く違う所からだった。


━━━━━━━━━━━━━━━

NEXTGAME@〜〜〜

宛先 天堂零夜さま


この度は我が社の懸賞に参加して頂きありがとうございます。

貴方様は此度の懸賞に当選された事をここに報告させていただきます。

つきましては、下のリンクより公式サイトに飛んで頂き、配送希望時刻をご設定くださいますようお願いします。

また、ゲーム機器アリステラ及び、ゲーム『Another World Online』の転売は禁止されております。発見次第、法的措置に移行致しますのでご了承ください。


https://ーーーー.com


━━━━━━━━━━━━━━━


「はぁ?」


 そう口に出してしまうのも当然な程に馬鹿げた話だった。

 驚いた零夜は何度もそのメールを読み返す。


「嘘……だろ…?」


 だが何度読み返してもその内容に変化は無い。

 零夜は半信半疑ながらも、そのメールに記載されているサイトへのリンクを恐る恐るタップした。出てくるのは当選の文字と日時の指定のみ。


「本当に…当たったのか?」


 だが、コレで本当は詐欺でした。なんて可能性は零夜は考えていなかった。何故なら、電子機器が発達し、情報社会となった22世紀において、ネット上の詐欺に対する警察の対策もより強くなっており、詐欺を働いたらすぐにでも警察に身元がバレて逮捕されてしまうからである。

 そこから考えるにコレは本物の当選通知なのだろう。


「すげぇ!あの懸賞に本当に当たったのか!……でも今当たっても困るんだよなぁ、すぐに金が底をついて死ぬかもしれないから先に職を見つけないと……」


 そこまで言った零夜は公式サイトに記載されている、ある項目に目が付いた。


『ゲーム内通貨「ゴルド」に関して、1000ゴルドを1円に、1円を1000ゴルドに変換できます』と言う記述を。

面白ければブクマ登録お願いします。

下の☆を全部埋めてグッドマークを押して頂けると作者のやる気が出ます!

感想などもして下されば幸いですm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ