絶対に許さねぇぞ!
投稿遅れて申し訳ないです。
さて、今回は激動の一回です。遂に第1章が終わりました。いや〜長かった。投稿が思ったよりも遅れ続けたり、予想外に話が長くなって大変だった。
皆さんはどうでしたか?よろしければ感想を送ってくれると嬉しいです。後書きに重要なお知らせを乗せましたので必ず読んでください。
異世界生活3ヶ月の今日。アキトは1人自室でステータスとにらめっこをしていた。
霧峰瑛斗ーーーーーーーーーーーーーー
男16才
Lv.2
天職 鍛治師
HP 1200/1200
神聖魔力 0/0
自然魔力 120/120
STR 520
VIT 450
AGI 480
INT 370
MEN 240
DEX 400
ランクH
称号
異世界からの転移者
鍛錬に勤しむ者
読書に勤しむ者
革命の意思を継ぐ者
フラグを立てる者
パッシブスキル
片手剣Lv.6 両手剣Lv.4 鍛治師Lv.5
刀術Lv.5 体術Lv.4 交渉術Lv.2
思考加速Lv.3 忍耐Lv.3 逃亡Lv.1
追跡Lv.2 盗賊Lv.1 筆写師Lv.3
言語理解
ASスキル
スラッシュ(片手剣)Lv.5
クロスソード(片手剣)Lv.3
ソニックラッシュ(片手剣)Lv.2
ダブルバイト(片手剣)Lv.4
袈裟斬り(刀)Lv.5
半月斬り(刀)Lv.3
十文字(刀)Lv.3
虎切り(刀)Lv.2
華月(刀)Lv.6
手刀(体術)Lv.4
正拳突き(体術)Lv.3
魔法スキル
技能スキル
武器作成Lv.4 縮地Lv.2
索敵Lv.4 気配察知Lv.3 気配遮断Lv.4
速読Lv.3 武器鑑定Lv.4 魔物鑑定Lv.2
強奪Lv.1 高速模写Lv.2 遠隔執筆Lv.1
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………………はぁ…
何度も見ても変わらない。称号の『フラグを立てる者』の文字。
一体何のフラグなんだろう?
死亡フラグとかだったら……
とまあ、いくらステータスを見ても変わらないのだが。
そうそう、他のステータスやスキルの方はそれなりだ。まぁ、悪くはない。
冒険者としても1人でそこそこやっていけそうくらいにはなったので、魔物との実践訓練をして来月にはこの国を出たいな。当面の目的地はそう、『迷宮都市フィギリオ』だ。
ケモミミとかも捨てがたかったが、残念ながら金がない。あの国王が俺に十分な資金をくれるとは思えないし、そもそも俺がどのくらい強いのかも分からない。『ダンジョン』なら階層で難易度が変わるから、自分の実力が把握しやすいので決定した。
生活基盤が整ったら、ケモミミ王国もとい、ケモミミ王国に行くつもりだ。
………あれ?変わってない?ルビが変?気にするな。
そこらへんの話は先生やシオリにはしておいた。
……あぁ、そういえばレオナのステータスを出していなかったな。
レオナーーーーーーーーーーーーーー
女15才
Lv.17
天職 拳士
HP 2700/2700
神聖魔力 70 /70
自然魔力 1400/1400
STR 1260
VIT 920
AGI 1560
INT 640
MEN 620
DEX 850
ランクB
称号
銀狼族の子
絶望を知る者
我慢と忍耐に生きる者
鍛錬に勤しむ者
パッシブスキル
短剣Lv.4 体術Lv.6 双剣Lv.2
忍耐Lv.7 薬草採取Lv.2
毒耐性Lv.2 水属性魔法Lv.2
ASスキル
スラスト(短剣)Lv.5
クイックペイン(短剣)Lv.3
手刀(体術)Lv.4
正拳突き(体術)Lv.3
ギガントスマッシュ(体術)Lv.2
三連演舞(体術)Lv.2
魔法スキル
プチウォーターLv.2
ウォーターLv.2
技能スキル
縮地Lv.4索敵Lv.4 気配察知Lv.3
気配遮断Lv.5 野草鑑定Lv.4
魔物鑑定Lv.1
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正直言おう。無茶苦茶強い。
最近は俺の鍛錬にも参加するようになって、たまに模擬戦もするんだけど、まさかの全戦全敗。
その上、立場上は奴隷と主人なものだから、レオナが勝つたびに申し訳なさそうな顔をするもんだから、プライドとかその他諸々完膚なきまでに砕け散ったね。ハハッ……
そもそも、レオナが戦闘職なのが驚いた。それにレベルも結構高い。レオナ曰く、「草原に住んでいたから、お父さんたちとよく周辺の魔物を狩っていた」んだとか。異世界って意外とバイオレンスなのね…まぁ分かってはいたけど。
そうそう、獣人というと魔法が使えなくて身体能力高めのイメージがあるけど、実際のところは魔法も使える。神聖魔力はかなり低めだけど自然魔力は普通にある。低いっと言っても俺みたいにゼロではないからちゃんと使える。レオナは村の中では1番魔力が高かったらしい。
現在レオナはシオリの部屋泊めている。いくらレオナが小さくて間違いが起こらなそうだからとはいえ、流石に1つ屋根の下というのは問題があったらしい。レオナについては主人である俺に全権があると思うんだけど…。まあ、俺もレオナにそういうことをするつもりはなかったので別に文句はない。いくら俺が精力旺盛ないたって健全健康の青少年とはいえ、流石に外見12才の少女で卒業というのは抵抗がある。
ただちょっと、ほんのちょっとだけ残念だと思ったのは秘密だ。
他の奴らがこぞって奴隷で卒業済みだというのに俺だけというのは正直悲しい。だって、健全なる精少年だもん!
あれ、なんか字がおかしい?
そういえば、俺とクラスメイトの奴らとは順調に疎遠になっている。今では、すれ違うことすら滅多にない。まあ、俺が避けてるんだけどね。そろそろ、俺が出て行く前に王様から追い出されるかもしれない。
だからそれは正直意外だった。
コンコン
「なぁ、ちょっと入ってもいいか?」
コウスケの声だった。珍しい、というより初めてじゃないか?シオリ意外のクラスメイトが俺の部屋に来るのなんて…
「おう、どうしたんだ?こんな夜更けに」
俺が言ったように外はもう夜だ。時刻は午後10時を回っている。普通なら眠っている時間だろう。
「いやなに、最近ちゃんと話してなかったなと思って」
……あぁそういえば、コウスケともまともに顔を合わせるのは随分久しぶりな気がする。少なくともここ1週間は会っていない。
別にコウスケを警戒しているわけじゃないのだけど、コウスケはいつも他のクラスメイトたちと一緒にいるので近寄れなかったのだ。
「あぁ、別にいいぞ」
「汚いが気にしないでくれよ」
部屋に入るとコウスケがキョロキョロしていた。やはり鍛治師の部屋というのはやわっているのだろうか?
「お茶は持ってきているんだ」
と言って紅茶を用意する。
ありがたい。俺は部屋に誰か来るなんて想定していないので、そう言った類は一切持ってない。
男子高校生が紅茶を飲みながら話すなんておかしいとは思うが、炭酸なんて異世界にはないし、酒に弱いのは初日で証明済だ。ジュースでもいいんだけど、王宮だと紅茶の方が一般のようだ。
紅茶を飲みながら、2人はしばし歓談する。
最近の様子とか、異世界の話とか。
ただ、俺は王宮の奴隷の話やら、街での話は省いておいた。コウスケは立場が立場だからだ。コウスケは天職が勇者であるいわば勇者の中の勇者。当然、王様やら宰相やらと顔を合わせることが多い。そこで、バレでもしたら先生たちの努力がおじゃんだ。それは流石にまずい。
30分ぐらい話しただろうか。変化は突然だった。
急に手足が痺れだした。それらは瞬く間に全身に広がった。
助けを呼んでもらおうとコウスケをみてギョッとした。
コウスケは……
笑っていた。
「……な…に……を…」
「何をしたかって?……ふっ…ふはははははははっっっ」
コウスケは額に手を当てて狂ったように笑っていた。
「毒を盛ったに決まってんだろ」
当たり前のことのようにいった。
決まってる?なんで?どうして?
俺はパニックに陥っていた。信じられなかった。信じたくなかった。
「安心しろよ。致死性の毒じゃねえから。ただちょっと痺れるだけだ。まあ、どのみち死ぬけどな」
と言って再び笑い出す。口調すら変わったそいつはまるで気が触れたようだった。
分からない、分からない……
「……な…んで……と…も…だち…だ…ろ」
やっとの思い出搾り出した言葉だった。しかし……
「ハッ、友達ぃ?俺とお前が?冗談だろ」
コウスケは鼻で笑ってみせる。
俺は目の前が暗くなって行くのを感じていた。信じられない。信じたくない。
けれども、コウスケのその様子が如実に無慈悲に表していた。即ち真実だと。
「おい、俺がお前をどう思ってたか知ってるか?」
不意にコウスケが聞いた。
「俺はな、お前がずっと邪魔だったんだ。お前が…お前が…お前さえいなければ」
コウスケが動けない俺の側に近寄って来る。
「お前さえいなければ俺はシオリと一緒に入られたはずなんだ!お前さえいなければ!」
叫び出すと、俺の腹を蹴り始めた。何度も何度も何度も…
「あぁそうさ、俺はシオリが好きだった。ずっと好きだった!だからずっと一緒にいた。
なのに…なのに高校に入ったらあいつはお前についていった!」
「だから、仕方なくお前と仲よさそうにした。あいつと一緒にいるために!大野にお前をイジメさせたりした。クラスの奴らから嫌われるように仕向けた。だが、あいつは…シオリはお前を見捨てなかった!」
「だが、ここに来た。異世界に来た。ここならお前が消えようが誰も気にしない!誰も俺を裁かない!」
「だから、だから…俺はお前を殺すことにした」
「おい、聞いてるか。おい!」
コウスケは蹴り続ける。その顔には状況に反して余裕がないように見えた。
俺は驚愕していた。コウスケがそんなことを思っているなんて思いもしなかった。だが同時に憤りもしていた。今のを聞く限り俺に非はない。ただシオリと仲良くなっただけだ。それに……
不意にドアが開いた。そこには全身を黒いマントで覆った連中がいた。
「おい、やり過ぎるな。他の奴らに見つかる」
黒ずくめの奴らの1人が出てきて言った。
その声は大野だった。
「分かってる」
コウスケは黒ずくめの連中に向き直った。
俺は今しかチャンスがないと思った…
頬を冷たい風が吹き抜ける。
俺はコウスケに担がれて森の中を運ばれていた。
周囲には他に8人の黒ずくめの連中がいる。
尋常じゃない速さだ。ステータスの高さが伺える。
俺の手足は未だに動かなかった。なすすべもなく運ばれている。
王宮を抜ける時、何人かの兵士に会ったがどいつもこいつもニヤニヤと笑みの浮かべていた。
俺は自分の中に何かドス黒いものがふつふつと湧き上がって来るのを感じていた。
それは殺意。それは怨念。それは恨み。それは復讐心。
そういった、黒い感情がグルグルと混ざり合って俺の中を満たしていた。
「おい、もうここで殺していいんじゃねえか?」
大野がいう。
答えたのはコウスケだった。
「いや、死体が見つかると面倒だ。それにもうすぐ…」
すると、突然視界が開けた。そこは…
巨大な谷、いや地の果てともいうべきか。
リンゼン大峡谷が広がっていた。
リンゼン大峡谷
それは人間領と魔族領を隔てる大峡谷。そのあまりに深く巨大な谷は光さえ届かず底は完全なる暗闇にして未だ解明されぬ未知の世界、対岸は遥か向こう10キロ先。
それは時にこう呼ばれた。『暗黒大陸』と。
不意に、身体を浮遊感が包んだ。
俺は自覚した。リンゼン大峡谷に投げ落とされたのだと。
俺と奴らの目線が合うそんな刹那の時間。
俺は見た。奴らの顔を。
その顔は1つの例外もなく笑っていた。
俺はそれらをしっかり目に焼き付けた。
身体が重力に従って落下運動を始める。背中を冷たい風が打つ。
布石は打った。絶対に、絶対に復讐するからな!!
星々の光が谷の暗闇に閉ざされてゆく。
落ちる。落ちる。
それは深く深く。
俺は深い深い暗闇の中へと消えていった。
焼き付いた奴らの笑みと、復讐心を胸に抱いて……
お知らせ
第1章終了につきまして。作者からお詫びとお願いを申し上げたいと思います。
今回、投稿がとてつもなく不定期でした。それはひとえに、私めが第1話を書いてそのままだ投稿という蛮行をやらかしたからです。
と、いうわけで作者は学習しました。これ書き溜めないと無理だわぁと。そこで次の第2章の投稿を1月まで先送りしたいと思います。
その間に作者は書き溜めと、投稿済み分の手直しもとい、テコ入れをしたいと思います。
作者の勝手な都合を押し付けてしまい申し訳ございません。1月からはもう少し投稿が定期的になると思います。変更も話の流れを大きく変えるつもりはありませんので読み返さなくても大丈夫だと思います。とりあいず、話は最終話まで書き続けるつもりです。打ち切りの予定はありません。気長に読み進めて貰えれば幸いです。
以上、次の投稿は1月の予定(予定は未定とも言いますが)です。