片恋歌(エレジー)
75、片恋歌
君へと「好き」を届けて 「ゴメンネ」と返ってきた日
あれから五十年という 月日が流れ 流れた
駅前 わざわざ君を呼び出し 伝えた言葉
西陽が眩しくてね その光に傷つけられた
一度も ふりかえってくれはしない 構わず 僕 君を見てた
どんなことが待っていても これからもずっと好きでいたい
イチョウの木 見上げれば 恋の薫りが
幾度も涙が滴る 黄金の地面の上
暮れなずむ西の空 込み上げてくる
寂寞 その感情こそ 片想いだから
必ず君のことは忘れて 想い出になると
信じていたけれども それは嘘みたいだった
仕事に追われ 忙しない日々 その瞬間にも君を探す
未だにも 独りなのは 今までもきっと好きだからさ
人の群れ 店先や 画面の向こう
向かいのプラネットホーム 一枚の壁紙にも
君の影 いつまでも 探しているよ
止まらない 膨らむ心は 片想いなんだね
この道 途絶えるまで・・・
君に「好き」と言ってから・・・君に「ゴメンネ」と言われてから・・・
翌日、何故か涙が零れず、
二カ月後、何故か涙が零れてきて、
一年後、君は僕のことを忘れているのかもしれない。
十年後、僕はまだ君のことを忘れられず、
五十年後、君の影を探していた。




