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おもちゃばこ  作者:
14/23

闇の堕天使タカシ。

――――人の記憶から奇跡が失われて早幾年。

――人の記憶から魔物の存在が忘れ去られて早幾年。

彼は――黒衣に身を包みし漆黒の霧に覆われた銀髪の男は――雨の中、青い(りん)の中で報われることのない戦いに興じていたのだった。

「今日も剣が震えてやがるぜ……」

「あちちちちち! ほっほっ……」

「あーあー、そんなに急いで食べるから」

 コンビニで買った唐揚げを美味しそうに頬張る彼女の柔らかな笑みを見ながら、タカシは自分が本当に彼女と付き合っているのだろうかと不安になった。

「あー、タカシくん。今、俺、ほんとにこんな気立ても良くて、性格も良くて、可愛くて、おまけにおっぱいの大きい女の子と付き合ってるだなんて、現実と書いてリアルなんだろうかーって思ったでしょ?」

「そこまで過剰には思ってないよ!」

「でも、控えめに思ってたんだ」

「うん、まあ」

 彼女は事実、控えめに見ても可愛らしかった。タカシとの繋がりと言えば、幼稚園が同じということくらい。たったそれだけの繋がりで、ほんの一年前まで話すこともなかった間柄だった。

 成長とともにタカシはオタクな方面に進んでいった。彼女は対照的にスポーツの華形と呼べる部活に名を列ねている。タカシと付き合うことで、部活動はすべて辞めたのだが、本人は未練の欠片もなさそうだった。

「だってさあ、俺、キモオタだぞ! 好きなことになると急に言葉が早くなるし、メガネクイってするし、喋ってると声が上ずっちゃう、明らかに非モテなオタクだぞ! それが、はあん? 彼女ォ? 病院に行ったとしよう、きっとお医者さまはこう仰るだろうな! ははあん、そうかそうか絵に描いたような彼女ができて嬉しいのかいタカシくん。君、アニメとかアダルトゲームとかライトノベルとか好きな部類だろう? うんうん、つまりこう言いたいんだよ、君の妄想です! ……ってさあ! そうなるんだよ、絶対!」

 自虐的に暴走しつつあるタカシの姿を見ても彼女の心は揺れなかった。ただ微笑んで、手を握る。

「タカシくん、暖かい?」

「……すげー、あったけえ」

「興奮する?」

「わりとする」

「妄想だと思う?」

「チューしてくれたら、妄想じゃないって信じちゃうなあー! ボク!」

 馬鹿と笑って彼女は手を離した。タカシは選択肢を間違えたかなと一人呟く。

「不安になるのも分かるよ。今が幸せだとさ、その先にも幸せがあるのかなって不安になっちゃうよね。でもね、布団は離れなければ、いつまでも暖かいの。オーケー? タカシくん」

「先生、あの」

「ハイ、タカシくん」

「正直、後半の方は意味不明でした。なんかカッコイイこと言いたいんだなってことは伝わるんですけど」

「タカシくん、チューは没収」

「ひえええええ、これはあれだなあ、僕の彼女は鬼畜かもしれないっていうライトノベルでデビューするしかないなうん。妹はロリで、委員長はクーデレの子で、学校の先生は親戚のお姉さんで、実は主人公は魔界からやってきた悪魔を倒すために、その対価としてブサイクなオタにされていて、本当の姿はイケメン銀髪で堕天使の力を使って戦うスーパーマンで……」

 彼女は微笑みながら、ポケットからハンカチを取り出した。

「涙拭けば?」

「あれえ、なんで俺泣いてんの?」

「主に現実と妄想とのギャップに苦しんだんじゃないかなって推察するであります」

「そっかあ、俺ロリの妹もいないし、うちのクラスに委員長いるけど男子だし、担任はオバハンだもんなあ……」

「それに?」

 意地悪く彼女は笑った。

 西日に染まった笑顔が眩しくて、タカシは少し目を細めて、格好をつけたように笑った。

「ははっ、僕はイケメンでも、堕天使の力もないただのキモオタ童貞だ」

「よろしい。でも可愛い彼女がいるだけ、そこら辺の人よりラッキーだよ?」

「それで自分の人生の運使い切った気がするんだけど。いつになったら、俺は車に引かれるの? 俺だけに隕石落ちてくるのはまだ? 俺、明日には故郷に帰って、お前と結婚するんだ!」

 タカシはおどけたつもりだった。彼女がまた自分をいさめてくれるものだと思っていた。

 しかし、彼女は少し顔を赤くして黙っていた。

「あれ、先生? 僕、ツッコミ待ちなんですけど」

「うんと、えっと、あのさ、あたしと結婚まで考えてくれてたりするんだ」

「あっ、いやあ」

「違うの?」

「ちがく……ない!」

「わあ」

「これからは俺と……俺とお前で一緒にコミケに参加しよう!」

「タカシくん、サイテー」

 精一杯タカシは頑張ったつもりだった。それ故に彼女が少し膨れ面でそっぽを向いているのが分からない。

 それからタカシはあれこれ、彼女に声を掛けたが、彼女は生返事を返すばかりで、タカシの方を見なかった。だから、タカシは彼女の少しだけ嬉しそうな目尻を見ることはなかった。

ノリで書いた。

前書きはそれっぽい文章だと思うけど、意味とかあってるのかしんない。なんで黒とか厨二病の人が好きなのかもしらない。

あとタカシは死んでもいいと思う。

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