ときにふたりは・・・・
ぼくには、たいせつなものがある。それがなんなのかは、わからない。けれどもこころのおくではわかっている。そうきっと、たいせつなものは、かみさまがくれたものだから・・・・・・
ぼくは、ひとりだ。けれどもほんとうにひとりぼっちだったこともあった。ひとりぼっちには、なれているが、ときどきとてもさびしい。『にんげんがいきていくのには、こころのよりどころがひつようだ』とかみさまがいってくれたことがあった。
たしかにぼくには、とてもたいせつなひとがいた。Eというそのこは、ぼくにとってもとてもたいせつなひとだった。Eはぼくをしんようしてくれる。けれどもぼくにもあやまりがあった。ぼくはEをだましていた。
ぼくだって、いろいろかんがえていたのだ。どうしてもEがぼくになびかないときには、すきになるくすりをつかった。たしかにEはぼくをすきになってくれたけれど・・・・・ふたりはわかれてしまったときもあった。
E・・・・どうしているのだろう・・・・・ぼくはEにいろいろなことをおしえていた。まーじゃんもおしえたし、うたもおしえた。
こどものころは、まわりのちいさいせかいがすべてのようにおもえる。
けれど・・・おとなになってみたらすこしちがった。
いろいろなひとびとがいたし、ぼくもEもそのうずにのみこまれていった。
おとなになってぼくはせいちょうし、ながいじかんをかけて、いきていくのにひつようなおかねをためた。ぼくはうたがだいすきだ。Eはうたをうたっていた。けれどもうたはさいしょ、ぼくのほうがうまかった。けれどもぼくはほかにも、うまいものがあったし、うたはEにゆずっていた。ぼくは、へんなこえになって、あまりうたわなくなった。
ぼくは、ものすごいがんばって、しょうせつや、まーじゃんをして、すごいおかねをもうけた。けれどもEがもうけたきんがくのひゃくまんばいとかなので、Eとけんかになってしまった。
それがとてもかなしかった。
「どうしてもだめ?」あるひ、ぼくはEにそういった。
「こんなにおかねあったら、きがくるっちゃう。」そういってEはでていった。
ぼくは、どうしてらいいのかかんがえていた。そうしておかねをたくさんほかのひとにゆずりたかった。そうしないとけんかになってしまう。Eがだいすきだったからかせいだのだが、おかねはこんなにあったのでは、ほかのひとたちともけんかになってしまうのだ・・・・・・・
そこで、ぼくは、このおかねを、おもてでは、はいってこないようにした。まわりのひとにはいってくるのだ・・・・・
そうしてEにあやまりにいきたいとおもった。
「おかねは、もうないから・・・・」
「ぜんぶ?」
「いや、ぜんぶではないけれど・・・・・」
「・・・・・・・・」
「またやりなおそうよ・・・・・」
「Mは?」
Mというのは、ぼくがほかになかよくしていたこのことだ。
「Mとは住まないし・・・・」
「・・・・・・・」
「いっしょになかよくくらそう・・・・・」
「・・・・うん」
ぼくはまだわかっていなかった・・・・せかいには、おおくのひとびとがいて、ぼくらをおびやかすのだということを・・・・・・




