イヤホンに謝る
私が見限ったイヤフォンだが、知り合いのHさんという方に「イヤフォンが言うことを聞かない」と相談するとHさんはわかりやすく解決方法を教えてくれた。
私の動きに合わせて、その場に相応しいようにノイズキャンセリングやアンビエントサウンドに勝手に切り替わっているのではないか、ということだった。
アプリの設定で勝手に切り替わらないように選択するといいと教えてもらい設定を教えてもらった。
結果、イヤフォンは優等生になった。
今まで歩くたびピポピポ騒いでいたのが、おとなしくなった。ノイズキャンセリングを選んだらそのままだし、アンビエントサウンドを選んでもそのまま。
そして私は思った。
……ごめん……
イヤフォンよ。君が悪いわけではなかったんだね。私の設定が間違っていたんだね。
そう語りかけることでイヤフォンが「ようやくわかったのかよ」と思春期の中学生みたいに唇を突き出して言う姿に見えた。
……でも、ごめんね……ループイヤープラグも買っちゃったんだ……
ようやく目を合わせてくれた思春期の中学生が再び目を逸らしたような気がした。
でも、でもね! 君のことも使うから。君とループイヤープラグ、平等にするから!
そう言い訳しながら、ループイヤープラグの入金を銀行で済ませた。イヤフォンと仲直りのきっかけを作ってくれたHさんに感謝を述べたい。
読んでいただき、ありがとうございました。
次回が最終話です!