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イヤホンを罵り、見限る
件の私のワイヤレスイヤホンは全く困ったものである。本当に言うことを聞かない。
先日、私は素敵なCDを購入した。それをスマホに取り込み、いつ何時でも聴けるようにした。
ワイヤレスイヤホンよ、いよいよ君を本当の意味でイヤホンとして活用する時がきたよ……これで君も本望だろう?
早速、イヤホンを耳に差し込みスマホから音源を鳴らす。
おお! 素晴らしくいい音!
感激していたのも束の間。
ピポ、ピポ、ピポ……
絶え間なくピポ、ピポいう。うるさい……
かと思えば
ピポ「アンビエントサウンド」
ピポ「ノイズキャンセリング」
その度、素敵な音楽が途切れる。
「くっそ!!」
私は心の中でイヤホンを罵り始めた。
『お前、いい加減にせいよ!』
『ちゃんと仕事しろ!』
耳からイヤホンを外し、地面に叩きつけたくなった。曲のいいところに差し掛かる時に限って、音を遮断するイヤフォン。めっちゃ腹立つ!!
『もうお前のことは使わんっっ!!』
私はイヤフォンを見限った。
ループイヤープラグを手に入れる! 高らかに宣言した。