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外から見たフランメ家。

 お祖父様の所に来て一週間。

 社交などは別にしなくても良いし、好きに過ごして良いと言われて。侯爵家の人間として役立たずだけど良いのかしら?なんて思いつつ。


 相変わらず本を読んで気になった所を紙に書いて。理解できない所があれば違う本を探す。そう言った楽しい日々を送っている。


 気になるのは、お祖父様も伯父様もやたら甘過ぎることと、毎日ルーシェン様からお花が届くこと。

 フランメでは空気の如くいない者だったので少し落ち着かない。


 今日は伯父様がお茶の時間にお話があるそうで。


「シャロン。腐葉土がやっと良い塩梅に仕上がってね。天地返しや石灰蒔いただけの方も少し野菜が取れているけど、もっと良くなるかもと楽しみなんだよ」


 どうやら伯父様がメモを見つけてすぐ色々試したみたいで、すでにあちこちで仕様運転してるって。

 今までは大雑把に耕して堆肥してそれなりの収穫って感じだったらしい。

 痩せ細った土地だらけってことかな?


「君の言う土地の改良って目の鱗だって。農民たちも代々耕して種植えてって教わる程度らしくってね」


 休耕地や放棄地が多いって本にあったのはそう言う事情だったのね?勿体無いな。土地が駄々余り、でも使えてないって悪循環~。


「あとは、ハーブ類のお菓子や料理の活用法が女性たちに大人気なんだって」


 自分が食べたかったから試しただけのハーブ入りクッキーや香り付け、臭い消し、薬味になるハーブでの料理も何か権利が発生したみたい。


 他にも染色についてとか書き殴っただけのメモから伯父様たちが試して色々な成果が出てるとか。


 子供の頃からのをちょこちょこ製品化したり研究者に資料渡したりで、すでに私のための口座に大金が貯まってるらしい。知らないところで!


「あとは、シャロン。エイミーのお付き合いしている相手は特に問題はない。まぁちょっと・・・ん、好みがね」

 幼女趣味とかなら問題しかないけど何故言い淀んで?


「そのなぁ・・・顔が。アンジェラの顔が好みらしくてね。でもキャンディーは性格がアレだろう?エイミーならまだ矯正出来るだろうからって」


 それはいいお話なのかしら。貴族の婚姻は家同士、利害の一致とかあるのだろうけど。


「昔、アンジェラが自分の美貌に自惚れ過ぎていてね。今のキャンディーの様により良い爵位の家に嫁ぎたいとかなり強引に子息に迫ったりしててね。あまり良い印象を持っている貴族がいないんだ。それでもまぁ惚れる子息もいた。うちのステリーが当時群がる男の中では次男とはいえ侯爵家だったからその中では高位だったわけだ」


 お母様がお姉様のようだったとは。


「ステリーも当時からわがままで横柄で、結婚を機に父上が伯爵位を譲ったがさらに気が大きくなったようでね。侯爵家が実家の伯爵だとまぁ夫婦で伯爵以下の貴族に威張りまくって、んっ・・・まぁキャンディーもあの有様だから学園では高位貴族から避けられ、わざわざ悪名高いフランメと繋がりを持ちたいものがいないんだ」


 爵位のための婿入りすら嫌なほど・・・。


「・・・あの子の性格だと王家や公爵家でも無礼を働きそうだから恐ろしくて手を出せないだろう?」

 

 お姉様・・・。一体どんな・・・。


 伯父様がお茶菓子を摘みつつ、

「エイミーは婚約が整ったら相手の家で教育を受けた方がいいと思っている。今は矯正可能か見極め段階なんだ。私としても可愛い姪を不幸にしたくはないから。父上とで婚約誓約書は念密に作るよ」

 お父様は蚊帳の外。グランデ家とお相手の契約にするのかな。


 お姉様は、中身そんなに悪い人じゃないけど、やらかしそうなのは確かに。

 でもお母様を溺愛するお父様を見て育ったから、お母様のように振る舞うのも仕方ないのかも。


「私はシャロンにも守ってくれる相手が必要なのではないかと思うよ。まぁせっかくうちの子になったのだから手放したくはないけどね」


 私は学園に通わず、お祖父様のところで家庭教師をつけてもらっていただけだし、貴族の集まりもほとんど行ったことがないから、貰い手はいないと思うのだけど。

 


 

 




 


 

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