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好き勝手?はしてないけど何故か目立っってしまった!


 今日はこんな予定ではなかったのだけど私が正式に養子になったことを知ってお祝いに駆けつけてくださったらしい。


 私自身はラージ公爵もスイープ伯爵も伯父様のお友達で小さい頃からたまに顔を合わせると頭を撫でてくれる優しいおじさん達って認識です。

 ルーシェン様もパーティの時に伯父様にどうとか仰ってたので伯父様のお友達だったのね。


 皆様は、私にお祝いだと本や可愛い置物を贈ってくださって、

「私たちが君の味方になるからね」

と夕食後にまたお茶をしてから解散となった。


 お見送りをして今度はお祖父様の執務室に案内された。

「いきなりな事ばかりで済まなかったね」

 伯父様と並んでソファに座ってからお祖父様が書類の束を差し出して来た。


「これはシャノンが以前纏めた農地についてのレポートだ」

 確か不作になった地域の数年間の資料を見つけて、周辺の水捌けが悪い事、作っていた野菜が連作だから栄養問題や病害が出ていると思ったので、何となくこうしたらどうだろうか?と書き出したメモの内容だった様な?どこかに提出した記憶はない。


「これが気になってスイープ伯爵にお願いして不作だった地域で試してみたんだよ」

「この腐葉土?と言うのがまた良いらしい」

 お祖父様と伯父様がそう説明してくれるけど、私としては夢の世界の記憶から出てきた知識で特別考えたわけでは無いのであんまり理解してない。


「シャロン。これはね、民にとっては死活問題だったんだよ」


 肥料改良、土壌改良、消毒ってこの世界の知識じゃ無いのかしら?

 石灰撒きや土壌深耕とか排水とか?


 適当に書き起こしたメモで何か人が動いちゃったのならちょっと申し訳ない気が・・・。


 現地を見たわけじゃ無いから思いついた事を適当に書きつけた気がする。


「お前を表に出す気はないんだが、この腐葉土や連作障害などは知識を登録する事で広めて行くべきだとラージ公爵に言われてしまってな」

 発表するだけじゃダメなのかしら?


「それであやつらと相談したところ、フランメからは完全に切り離した方が良いと結論が出た」

 お祖父様は眉をしょんぼりさせてしまっています。フランメのことは縁が切れても悲しくないです。


「・・・まだわかってないかい?シャノンの知識は大金が得られるものだ。ステリーが知ったら全部取り上げられた上に利用されるだろうと言う事だ」

 あ~・・・領地はそれなりに黒字だけどお祖父様が付けてくれた家令と代官が優秀なだけで、あの人たちが湯水の様に使いまくるからギリギリなのは知ってる。

 そして私がお金になるって知ったら奪い取った上で、小賢しいとか言って怒りそう。


 自分と妻が大好きで私に興味がないくせにお父様は顔を合わせると何故かイライラして。特に殴られるとかは無かったけど当たりがキツかった。

 ナナがいなくて、お祖父様が介入してくれていなかったら、暴力に発展していたのかも知れない。


「匿名扱いで農業ギルド、商業ギルドに登録してあるが貴族ならすぐに辿り着いてしまう。そこでルーシェン王弟殿下とラージ公爵、農業大臣のスイープ伯爵が後ろ盾について下さることになった」

 腐葉土でそんなお偉い方々が!?


「シャロンが渡り人だとは伝えていないが今後のために権力が必要になると思ったのだ。グランデ侯爵家だけでは足りないかも知れないからな」


 あまり目立つことはしないって約束してたのに、お祖父様達がメモ書きだけで大事にしちゃった気がするのは気のせいかしら?

 本と夢の世界でたまたま結びついただけなんだけど?


 とりあえず、お父様に利用されないためって言うことだけ理解しました。


 


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