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第六十三話 君の怪我、何故できた?

「よし到着だ!」

「お、おう……」


 外は既に暗くなっていた。

スマホを確認すると、18時……もとい、午後の6時になっていた。

 やばい……バイクスキルの時ほどではないが、吐き気が……


「大丈夫か? 吐くならお手洗いで吐けよ?」


 シェダルは俺の背中を擦りだした。


「これくらいなんともねぇっての!」

「ふふふ、そのうち慣れるさ」


 その腕を振り払って、鍵屋の中へ入った。

シェダルは鍵を抜いて、いつものワンピース姿に戻った。


「ただいま、叔父さん」

「やぁ、昇くん! シェダルちゃん! 連絡した割には早かったね!」


 中に入ると、叔父さんがエプロン姿で出迎えてきた。


「夕食もう出来てるよ! お風呂入っておいで!」

「ありがとうございます、卓郎さん」

「それから、昇くん!」

「なんですか、一体……」


 またも手招きをする叔父さんに呆れてしまい、敬語になってしまった。


「それで? やることはやったかい?」

「やらねぇよ!」


 叔父さんはいつもの叔父さんだった。


「というか、昇くん! よく見たら傷があるじゃない!」

「え?」


 叔父さんは俺の脚を指さして言った

いつ頃ついたのだろうか? ……もしかすると、あの時のオークかな?


「何があったの!? 言ってごらんなさい!」

「ちょ、ちょっと叔父さん……」


 叔父さんは心配性をいかんなく発揮し、俺の肩を掴んだ。

すると後ろにいた白い肌のガールフレンド(設定)が仲介に入った。


「実は……デート中に逞しいお兄様方がナンパしてきて……昇が守ってくれた時に恐らく怪我を……暴漢たちは昇のおかげで何とかなりましたが……」


 シェダルがフォローに入ると、叔父さんの顔がより険しくなった。

おい! 全然フォローに……


「昇くん!」

「は、はい!?」


 叔父さんは滅多に叱ることが無いのだが、この時は真剣に俺を怒鳴りつけた。


「ダメじゃないか! そういう時は、警察を呼ぶなり、周りに助けを求めるなりしなさい! シェダルちゃん前で男を見せたいのはわかるけど、自分の身も大切にしなさい! わかったかい!?」

「わ、わかりました……」


 ……実際には状況が違うのだが、言っていることは間違ってはいなかった。


「でも、あの時の昇、かっこよかったですよ!」


 シェダルが再びフォローした、今度は大丈夫か……?


「そうかい? まぁシェダルちゃんには怪我はないみたいだからいいけど……でも! 次は必ず他の人に助けを求めるんだよ! わかったかい!?」

「う、うん!」


 良かった……シェダルに目をやると「助け舟を出してやったぞ。」と言いたげにウィンクをした。

 怒鳴られた理由はお前が暴漢に襲われたとか何とか言ったからだろうが……

それ以外に理由を言えと言われたら難しいけれども……


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