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第二百九十四話 事件の後、街の状況

 俺たち6人はその後、事情聴取を受け、一旦は解散となった。

 次の日以降も、何回か事情聴取を受けることになった……まぁ、事件解決には必要な事だ。


 ……あれからどのくらい経っただろうか? 恐らく1か月は経った。


 街はまだ混乱が続いている、SNSで「物資が不足する!」だの「動物園の動物が脱走した!」だのデマが蔓延して、政府が声明を発表したり、警察がデマを流した人物を逮捕する事態も起きた。

 だが、自然災害と比較すると、そこまで街の被害は深刻ではなかった……が、犠牲になった人や、家を失った人も一定数いるらしい。


 そして、冒険者ギルドでは、新規に登録する者が急増した、曰く、会社が復旧するまでの間、家計を支えるために登録する者が多いらしい。

 冒険者ギルドは一度、新規の募集を停止した……発足してこんなことが起きるのは史上初だ。

 今ダンジョンの第1階層、第2階層は、新米の冒険者で埋め尽くされているだろう……恐らくそこではモンスター争奪戦が行われていると思う。

 海外でもそれは同じで、とある国では、本来一般人が入ってはいけない階層を一部開放したらしい、そしてそこのモンスターに襲われ、亡くなる人も増えているらしい。

 そんな状況でも、日本のSNSでは「第3階層も開放しろ! 他国では当たり前だ!」などという声が上がり始めた、当然、そんな事をしてしまえば圧倒的なモンスターの力にねじ伏せられるに決まっている、それを理解していない人がめちゃくちゃ多い……俺だって、腕輪が無ければ確実に死ねる自信があるのに。

 そんな声に反論して、冒険者ギルドや政府が「国民の命を守るために、従来通り、第3階層以降は開放しない」と発表した、まぁ当然だよな。


 ……そして、武装してしまった市民の一部は、「自分が人に危害を加えてしまった」として、携帯電話を持つことにトラウマを覚え始めている、というのもあるらしい。

 政府は今、これらの対応に追われている状況だ……だが、何度も自然災害を乗り越えてきたんだ、俺は政府を信じている。


 ……で、セントレアコーポレーションはどうなったのかというと、案の定株価が下落して、会社が破産の手続きを始めようとしていた……その時に、日本のとある企業が買収、社長もその企業の人間が務める事となり、信用を取り戻すために奮闘しているようだ。

 まぁ、仮にも世界的企業が破産ともなれば、世界中が尚の事混乱するかもしれない、実際、セントレアコーポレーションの恩恵を一番受けている冒険者ギルドは一時期騒然となった。

 時間が何とかしてくれるのだろうか? ……もしかしたら、他の企業が台頭するかもしれない。

 信用を取り戻せるかどうか……ま、俺には関係のない話だが。

次回、裏ボス編……の前に少々寄り道。

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