第二百八十一話 助太刀する、駆け付ける
「日本版のマンティスマンで着想を得て調整したこのスキル……素晴らしい!」
……なるほど、マンティスマンを見て調整したのか……。
……って感心してる場合じゃねぇ! 俺は5人の間を縫うように、銃弾をモンスターに当てていく。
「きゃああああああ!! いやだ! キモい!」
『悠里!』
ふと悠里に目をやると、モンスターに押されていた。
まずい! 早く何とかしなくちゃ!
俺は悠里を取り囲んでいるモンスターに銃弾を浴びせようとした……その時。
「そこの者たち! 助太刀するぞ!」
後ろから冒険者がやってきた……弓スキルの冒険者が応戦し、悠里は余裕を持ち始めた。
そして、助けに来たのは彼らだけではなかった。
「総員! 冒険者を援護しろ!」
「ここから先は絶対に通すな!」
自衛隊と警察も応援に駆けつけてきてくれた。
……そして。
「同志!」
「剣さん!」
剣さんたち冒険者の幹部衆も、応援に駆け付けた。
剣さんと峰田さんが前線を仕切り、春香さんと八尾さんが後ろを仕切る……見事なチームワークだった。
「ここは俺たちに任せて、お前らは行け!」
『大丈夫なんですか!?』
「私たちを舐めないでよ! 伊達に冒険者やってないんだから!」
『春香さん……』
春香さん……前線で戦ってるって話だったが……無事だったようだ。
「皆! 聞いたな!? ここは任せて先に行くぞ!」
「おう!」
「うん!」
「あぁ!」
「……はい!」
各々乗り物に乗り、発進した。
俺はシェダルに背中を押され、バイクに戻る。
シェダルはそのまま俺に跨り、セントレアコーポレーションへと前進を始めた。