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第二百七十六話 警備してる、外に出る

 俺たちは体育館から、学校の裏門へと出た。


「……冒険者と自衛隊がガチガチに警備してるな……」


 やはりというべきか、彼らは優秀だった。

 俺たちは今、物陰に隠れて様子をうかがっている。


「よし、シェダル。転移スキルで……」

「いや、待て! あの辺りは既にモンスターによって支配されている! 転移スキルで現場まで飛び込んだらかえって危険だ!」

「じゃ、じゃあどうすりゃいいんだよ……」


 裏門は見ての通り出ることはできない、出た時点で連れ戻される。


「まずはここから出るためにこいつを使うぞ!」


 シェダルはそう言ってケースから鍵を取り出した。


「……なにそれ?」


 悠里が鍵を指差して言う。

 これは……。


「忍者スキルか」

「そうだ!」


 忍者スキル、最初に潜入した時に使った鍵だ。


「忍者……スキル?」

「そんなスキルあるの?」

「ウチ……聞いたことないんだけど」

「……私も」


 ……まぁ、こいつらは知らなくて当然か。


「まぁ簡単に言うとだな! 魔法スキルではできない事ができるようになるスキルだ! 制限はあるがな!」


 シェダルは4人にスキルの説明をする。


「……で、その忍者スキルでどうすんの? シェダルちゃん」

「うむ! このスキルを使って、全員で透明になるんだ!」

「と、透明?」


 翔琉はシェダルの提案したことに困惑をする。

 ま、確かにそうもなるわ。


「えぇーとな、翔琉、シェダルが言いたいのは、隠れ蓑の術を全員にかけて、制限時間内に外を出るという事だと……思う、そうだよな?」

「うむ! まぁそんなところだ!」


 俺はシェダルの代わりに説明をした。

 4人は一応……納得したのか?


「隠れ蓑の術……おぉ! そりゃすごいな! 忍者っぽい!」

「忍者スキルってそんなこともできるの!?」

「お、俺……透明になれるのか!?」

「……凄い」


 4人は驚愕の表情を浮かべている。

 ……まぁ、さっさと始めるか、時間が無い。


「行くぞ! 昇!」

「おう!」


 俺とシェダルは忍者スキルの鍵を腕輪に挿した。


『『忍者スキル!』』

「「スキルチェンジ!」」

『『スキル解放! 忍びすぎる! 忍者スキル!』』


 忍者スキルに変身する……そして。


「えぇ!? シェダルちゃん……」

「それ目立たない?」

「忍者なのに赤……」


 翔琉、悠里、愁は、全く忍ぶ気の無いシェダルの格好にツッコミを入れた。

 しかし薫は……。


「……かっこいい」


 ……その目立ちすぎる配色を褒め称えた。


「いやいや薫、忍者スキルなのに赤は目立つだろう……」

「でも……かっこいい……」

「……」


 俺は薫にツッコミを入れたが、かっこよければいいらしい……。

 ……薫ってシェダルとセンスが似ているのか? ……なんかこれ剣さんに対しても感じた気がする。

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