第二百六十七話 一心同体! 超々凄い!
「……鍵?」
ダイヤルキーの鍵穴に鍵を挿すと、ダイヤルキーからまた鍵が生えた。
……言葉で表すと意味が分からないが、まさしくそんな感じだった。
しばらく呆然としていると……ダイヤルキーが光を放ち……。
「ふ、増えたぁ!?」
二つに増え……片方が……シェダルの掌に移動した。
「さぁ、同時に腕輪に挿すぞ!」
「何で増えたの!?」
「私に出来ない事は無いからな! 気にするな!」
「気になるわ! どういうことなのか説明してくれよ!」
「今は話している場合じゃない! 市民がどうなってもいいのか!?」
「あぁもう!」
俺は言われた通り、ダイヤルキーを腕輪に挿した。
『『超々!! 鍵スキル!!』』
……え? 超々……鍵スキルだって? それってスキルなの? 意味わかんないだけど!!
腕輪からは、オーケストラ調の壮大な待機音が鳴る……わざわざ作曲したのか!?
「さぁ、鍵を回せ!」
「回すったって、どうすりゃいいんだよ!?」
「忌まわしい鍵ごと回すんだ!」
「え、えぇ!?」
「さっさとやれ!」
「お、おい!」
シェダルは自分の腕輪に刺さっている鍵と、俺の腕輪に刺さっている鍵を同時に掴み……回した。
『『超々!! スキル解放!!』』
「うぉ!? なんだ!? なんなんだ!?」
俺とシェダルの腕輪から音声が流れると同時に、俺たちの身体が光を放った。
これは一体……。
「昇!」
「な、何!?」
シェダルは腕を広げ、俺に近づいてくる。
これは……。
俺はシェダルの意図を理解し……シェダルの体を受け入れ、抱き合った。
『一心同体!!』
そして……目の前が輝き……周りが見えなくなった。
『超々凄い! めちゃくちゃ強い! ハチャメチャやばい! めちゃめちゃスキルになり放題!! 超々!! 鍵スキル!!』
腕輪からそんな音が鳴り……光が抑えられ、目の前がはっきりとした。
下を見ると、金と銀が混ざり合った鎧を着ていて、顔を触ってみると……何やら鋼鉄なマスクが頭を包み込んでいるのが分かった。
これって……翔琉たちと似たようなマスクか?
後ろを振り向くと、背中からマントが生えていて、ひらひらとたなびいていた
『超! スゲーイ!! 超! ヤベーイ!!』
読者の皆様へお詫びとお知らせとお礼
第56部分なのですが、私の手違いで一部文章(700字程度)がすっぽ抜けていることが判明いたしました。
4か月間そのことに気づかずに更新してしまい、ここまで追ってくださっている読者の皆様に関しましては、混乱を与えてしまいした。
本当に申し訳ございませんでした。
次からはこのようなことが無いよう、投稿した文章を逐一確認する所存でございます。
また、誤字報告を送っていただいた方、本当にありがとうございました。
今後も、ご不明な点、気になった点がございましたら、感想欄へお願いいたします。