第二百四十九話 狙う警察、凄い必殺
『ダッシュストライカー!』
ポリコソの販促アイテムである変身銃に、どデカい車が装填される。
『突撃ヨーイ!』
車からそんな音声が鳴る。
そう、このどデカい車……ダッシュストライカーは意思を持っていて、気分で警官側か泥棒側、どちらに着くか決めている、文字通り凄い気分屋な奴だ。
警官側は、構えを決め、必殺技の準備を整えている。
そうだ、警官側の必殺技といえば……。
『赤! 緑! 桃! 一心同体!』
銃からそんな音声が鳴ると、3色の警官戦士たちが文字通り、「一心同体」になる。
レッドを中心に他2人が融合し、泥棒に狙いを定める。
『食らえ! 泥棒ども!』
『逃がしませんよ!』
『ここで仕留める!』
一心同体になった警官から、3人の声が発せられる。
そしてトリガーを引いて……。
『突撃ストライク!』
銃からそんな音声が鳴り、ビームが発射された。
だが、泥棒はその隙に怪人を盾にして……どこかへと消え去った。
そうなんだよなぁ、この作品っていつも警官側があまり活躍しないんだ、その辺が問題だな、私はどちらかと言うと泥棒側よりも警官側の方が好きなんだがなぁ……。
……一心同体、か。
……まてよ?
止めるのが難しいのなら……この必殺技のように、私が昇の体の中に直接入ればいいのではないか?
そうすれば、中から昇を制御できて、目を覚ますかも……。
……自分で言うのもなんだが、何を言っているんだ私は。
疲れているのだろうか? ……そうだとしてもその考えはおかしいと自分でも思う。
だが……やってみる価値はあるかもしれない。
他の方法が思いつかない……昇を助け出せる方法は……それしかない!
決めたぞ! ……具体的にどうするかは分からないが、やってやる!
一心同体……してみせるぞ! ……そうと決まれば、早速部屋へと戻ろう!
私はDVDを取り出して……居間を出た。
◇
……と、意気込んだはいいものの、考えがまとまらない。
どうすればいいのだろうか……。
ベッドで横になったら寝てしまうと考え、私は部屋の中を徘徊しながら模索を続けている。
こんなことをしている間にも、昇の身体は壊れていく一方だ……。
早く……対策を決めなければ……。
私は部屋の徘徊を続ける。
端から見たら奇怪な行動をしているようにしか見えないであろう。
一心同体……いい案だとは思うが……うーむ……。
……今更思ったのだが、部屋中を歩き回っていたら、卓郎さんが起きてしまうではないか?
いかんいかん、卓郎さんは既に寝静まって……。
……あれ? 下の方……何か物音がするな? なんだろう……美味そうな料理の香りもする。
……まさか。
先ほど帰ってまいりました。
めっちゃくっちゃ疲れた! 辛かったけど仕事終わったら色々巡る時間があって、それが楽しかったのでまぁいいやって感じです。
……書き溜めしなくちゃ。