表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

317/408

第二百四十話 超鍵スキル、超強すぎる

「昇! その鍵は一体……」


 突然、昇がケースから、見たこともない鍵を取り出した。

 なんだあの鍵は……あんな鍵、私は作った覚えはないぞ!?

 昇はその得体のしれない鍵を……腕輪に挿しこんだ。


『超! 鍵スキル!』


 超……鍵スキルだと!?

 なんだそれは……。

 私がスキル名に困惑している中、昇は変身動作を開始した……。


「……スキルチェンジ」

『スキル解放!』

「うぐ!?」


昇が……腕輪を抑えて苦しみだした。


「おい! 昇!」


 私はすかさず昇に向かおうとした……が、謎の力で近づくに近づけない……。


『超ヤバすぎる! 超強すぎる! 超鍵スキル!』

「う、うぐ……ぐわあああああああああああ!!」

「昇!」


 昇の全身に、金の装甲が無理矢理張り付いた……ように見えた。

 私はその姿に見覚えがあった。

 そう……あの時、夢に出てきた、あの姿のようだった。

 頭からつま先まで金の装甲が覆いつくされていて、両腕の途中からドライバーのような槍が生え、装甲からは棘が生えている……。


『超! ヤベーイ!!』


 腕輪からふざけた音声が流れ、まるで私を嘲笑しているようにも聞こえた。


「ふふふふふ……アハハハハ!」

 

 化け物の姿をしたヒース長官が……爆笑している。

 まさか……。


「貴様……昇に何をした!」


 あんなふざけた鍵……私以外で作れるのは……。


「すべて計画通りだ! アハハハハ! その鍵はなぁ……怒りの感情によって変身できるようになる鍵……超鍵スキルの鍵さ! こんな単純な構造の物……私が作れないわけがないだろう? その馬鹿げた音声も君の研究材料から拝借させてもらったよ……」

「貴様……」


 じゃあ、さっきから私たちを馬鹿にするような発言をしたのも……昇の感情を高ぶらせるためだったというのか!?


「おい! 昇! 冷静になれ!」


 私は咄嗟に昇に向かって叫んだ。

 だが……。


「潰す……憎い……」


 昇は効く耳を持たず、まるでアンデッドのように体を揺らしている。

 そのまま、金の装甲に身を纏った昇は、長官に襲い掛かった。

 昇は両腕の槍のような棘を振り回し、長官に攻撃を開始する。


「ぐは!?」


 攻撃に手ごたえがあるのか、ヒース長官は攻撃を受けた場所を抑え、後ずさりをする……。


「なかなかやるねぇ……じゃあこれならどうだ!」


 ヒース長官はスライム片足を伸ばし、昇の体を締め付けようとした……が、その攻撃は棘を身に纏った昇には効かず、一瞬にして跳ね返された。

 その後もヒース長官は、光の弾を放ったり、肉弾戦で攻撃を仕掛けようとするも、昇はいとも簡単に跳ね返した。

 なんて力だ、あの化け物と戦えるなんて……。


「ははは……まぁいい、ここはひとまず撤退しよう……さらばだ、シェダルくん」


 ヒース長官がそういうと、自身の体をスライムのように液体のようにし、どこかへと消え去った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ