第十五話 部屋に入室、光る松明
「これか……? いやまさか……」
そのまさかだった。
「えぇ!?」
あまりにすっぽりとハマったので、思わずそんな声が漏れた。
鍵を回してみると、ガチャっと解錠する音が鳴った。
……今までの部屋とは違う、そんな感じがした。
先ほどよりもさらに慎重にドアを開けた。
すべて開け切ると、中は真っ暗だった。
「え……?」
恐怖と好奇心が入り乱れ、混乱とも思えない感情が心を支配した。
すると、突然、壁に付いていた松明が上から下へ順々に光を放った。
「うぉ!?」
ここは普通の部屋じゃない、きっと何かがある。
足元に気を付けながら、下に下がっていった。
手すりもなく、壁伝いに降りていく。
モンスターがいなくてもおかしくはない。
緊張しながら降りていくと、階段が終わり、通路になった。
まるで忍者の如く、すり足で歩いていくと、またも扉があった。
こちらは鍵が掛かっておらず、ノブを回すだけで開いた
つばを飲み込んで、入室する。
すると、天井から松明よりもさらに眩しい光が部屋を覆っていた。
学校の教室よりも一回り小さいスペースの部屋。
その真ん中に、木でできた長方形の箱と、そこからコードが伸び、この箱と繋がっているであろう機械のようなものがあった。
「なんだ……?」
箱の横側には、小さい小窓のようなものがあった。
恐る恐る中を覗くと……
「う、うわぁぁぁぁ!?」
予想もしなかったものを見て、俺は扉に背中をぶつけた。