表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

146/408

第百十九話 ご対面、どの人間?

「よし! 全員揃ったな!」

「うん!」

「準備OK!」

「おう!」

「……」


 総司大通りの外で、俺たちは皆と合流した。


「よし、転移スキルで移動するぞ!」

「おう!」


 シェダルが転移スキルの鍵を刺そうとした……その時だった。


「ねぇ、あれ!」


 悠里が道を指差してそう言った。

 指を差した先には、バイクとバギーの集団が、こちらに向かって疾走してくる様子がはっきりと見えていた。


「あれは一体……?」


 初めて見る光景に、俺は思わずそう呟いた。


「……冒険者ギルド」


 薫は俺の呟きに答えるように言った。

確かによく見ると、皆武器を構え、授業でも使った腕輪を付けているように見えた。

 数分もたたずに、集団が俺たちの目の前で一斉に停車した。

そして先頭を走っていたバギーからは……。


「おう! 同志じゃないか!」


 剣さんが乗っていた。


「ど、同志?」

「何言ってんのあのおっさん、キモ!」


 翔琉が困惑の声を上げ、悠里は辛辣なことを言い放った。

流石にキモは言い過ぎだろ……。


「剣さん!」

「よう! 昇にシェダル!」

「昇くん、シェダルちゃん、お疲れ!」


 剣さんと春香さんは既に武装をしていた。


「昇、知り合い?」

「あ、あぁ、冒険者ギルドの……」


 愁の質問に答える。

そういえば、こいつらは会ったことなかったな。


「なんだ? お前らの仲間か?」

「はい、そうです」

「ほう……皆いい面構えしてんな。」


 剣さんは、4人を見てそう言う。


「俺は冥加剣だ! よろしく! 同志諸君!」

「だからあんた馴れ馴れしいのよ、私は吉祥春香! よろしくね!」

「小松翔琉です!」

「ウチは羽田悠里!」

「三沢愁ッス!」

「岩国薫です……」

「よろしくな! みんな!」


 一通り自己紹介を終えたとこで、本題に入ろう。

俺はヒューモンスターについて聞いた。


「お二人がここにいるということは……?」

「あぁ、この総司大通りにモンスター人間がいる」

「一体何が目的で……」

「身元の確認をしてみたら、変身者はどうやらスキル社会肯定運動に参加していた人みたいね。」


 スキル社会肯定運動……国会とかのデモを妨害してた人たちか。

……あれ?


「前までは反対運動の人が変身してたんじゃ?」


 あの活動家にあの生徒、みんなそっちの人間だった筈だ。


「そこなんだよ、俺らもそれについて調査中なんだ」

「私たちは最初、反対運動の活動家が作成したと思っていたの」

「ところがだ! 警察と一緒に反対運動の活動家の家宅捜索を行っても、それらしきものは出てこない! 別件で逮捕者は出たがな……」


 なるほど、今回は異例の出来事になるわけか。


「とにかく! 次何やるかはわからない! 冥加さん! 吉祥さん! 俺たちにも行かせてください!」


 翔琉は頭を下げて、剣さんと春香さんにお願いをした。


「剣さん、こいつらは本当に強い奴らです、私が保証します!」


 シェダルは皆を売り込みに行った。


「俺からもお願いします!」


 俺も頭を下げてお願いする。


「……いいだろう! その心意気、気に入った! おい! 俺はこいつらと大通りの中に入る! お前らは避難していない市民がいないか捜索しろ! いいな!?」


 冒険者ギルドのメンバーが返事をし、各々の乗り物に乗り込んで散った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ