表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

126/408

第百三話 回復スキル! 痛すぎる!

「シェダルちゃん!? どうやって捕縛から抜けたの!?」


 羽田が突っ込んだ。

確かに、こいつは未だにピクリとも動かない。

これはもしかして……。


「これのおかげだ!」

「な、なにそれ?」


 シェダルがケースから鍵を出し、それに対し、三沢が困惑の声を上げた。

俺はそれが何の鍵かわかっていた。


「……テイマースキル」

「その通りだ!」

 

 シェダルは「ご名答!」と言っているように、俺に向かって予指を差した。


「この鍵を使用すると、鞭を当てたモンスターを一定時間、思い通りに動かせる! そのモンスターの攻撃が通常よりも強くなるおまけ付きだ! デビルスパイダーの場合は糸が硬くなるわけだな!」


 ……なるほど。


「しかもこれは鍵を外しても有効だ! すごいだろう?」


 なるほど、だからあの時鍵を外しても、牛さんは俺を襲わなかったのか。


「で、あるからにして、おーい! 蜘蛛ちゃん! ダンジョンの奥へお帰り!」


 デビルスパイダーは、シェダルの指示を聞くと、ダンジョンの奥へと去っていった……。


「おおっと、お前らの傷も癒さないとな」


 シェダルはケースから持ち手に十字が描かれている鍵を取り出して、腕輪に刺した。


『回復スキル!』

「スキルチェンジ」

『スキル解放! 癒しすぎる! 回復スキル!』


 シェダルは銀色のナース服に身を包み、片手に巨大な注射器を持つ姿になった。


「ほーれ、回復っと」


 シェダルが注射器を押すと、謎の液体が飛び出し、俺たちの傷が癒されていくのがわかった……が。


「いってえええええええ!」

「痛い! これ痛いよ!」

「いたたたたた! シェダルちゃん! もっと優しく!」

「痛い! マジ痛い!」

「……痛い」


 めちゃくちゃ痛かった。


「我が儘言うな! 傷は癒されているだろう!」


 シェダルは俺たちに向かってそう叫んだ。

確かに回復しているけど、代償がデカすぎる!

一通り傷が治り、痛みを耐えていると、シェダルは元のワンピース姿に戻っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ