閑話 蜘蛛の巣
「探すぞ! みんな!」
「つっても、怖いなぁ」
「愁! ウチら、今までモンスター何体倒した? 怖がってんじゃないの!」
「悠里だって、モンスターにビビってんじゃん! さっきだってモンスター倒すたびに吐きそうに……」
三沢が羽田に対して文句を言おうとした時、岩国が真上に指を差し、全員がそれに反応し、立ち止まった。
「みんな! 恐らくこれだ!」
真上には、地上では絶対見られないような、巨大な蜘蛛の巣が張られていた。
「うえぇ……こんなデカい巣ってことは絶対ヤバいじゃん……」
羽田は口を抑え、下を向いた。
「デビルスパイダーは……獲物を捕まえては……ここに戻って……保管する……それを……繰り返す……。」
岩国は、淡々と解説した。
「つまり、ここで待ち伏せしていれば奴が来る可能性があるってことか!」
「でも……この巣が……シェダルさんを……襲った奴とは……」
「まぁ、やらないよりやった方がいいだろ!」
「だな!」
三沢の提案に、小松は賛同し、岩国もそれに対して頷いた。
「岩国さん、デビルスパイダーの弱点って何?」
「デビルスパイダーの……弱点は……ッ!?」
岩国が弱点を説明しようとした瞬間、何かを感じたのか、後ろを振り向いた。
「どうしたの!?」
「……来る!」
「えぇ!? マジ!?」
「みんな! 戦闘態勢だ!」
4人は、怪物を迎え撃つために、配置に着いた。