表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

109/408

第九十二話 朝のニュース、ダンジョンへ行く!?

『こちら、拘置所前です! ご覧のように、猪塚被告の釈放を求めるデモが展開されています!』

「こいつらまだやっているのか」


 ニュースを見て、シェダルはそう呟いた。

 画面の中のデモ隊は、相変わらず、「警察は捏造するな」「猪塚さんは無実」「これは政府の陰謀」といった主張をしていた。


『先日逮捕された男子生徒に対しても、「未成年を利用するな」「子どもを解放しろ」といった主張をしている模様です!』


 あのスライム野郎は病院に搬送されて回復した後、逮捕されたらしい。

 変身する瞬間やその後の被害を教室に居合わせた奴らが証言して、物的証拠もあることから、言い逃れはできないであろう、ただし本人はオークの奴同様、覚えていないと言っている。

ニュース画面はあのスライム野郎の両親が涙ながら会見する映像に切り替わった。


『あの子は……本当に優しい子なんです……あんなことをする筈がありません……早く返してください……』


 ……なーにが返してくださいだ。

こちとらそいつに殺されそうになったのに。


「最近物騒だねぇ……昇くん、シェダルちゃん、外出先で何かあったらすぐさま逃げるんだよ! 叔父さん、仕事行ってくるからね!」

「叔父さんも、気を付けてね」

「いってらっしゃい、卓郎さん」


 叔父さんは仕事へ向かった。

さて、これからどうしようか、学校も休校しちゃったし、やることが無い。


「さぁ昇!」

「ダンジョンにはいかない!」

「まだ何も言ってないだろう!」


 昨夜、ベッドの中で言っていた、「明日はダンジョン探索しよう」という言葉を思い出して、すぐさま反論した。


「だから言ってんだろうが、学校が……」


 家で大人しくしてろって言ってんだよ!

……そう言おうとした時、俺の携帯が鳴った。

メッセージの通知だった。


『今日ダンジョンに行こうぜ! そこならモンスター人間は出ないだろうし!』


 小松からだった。

……いや、そうとは限らないだろ、ノリで書いてんのか?


「ほほう、あいつらもダンジョンに行くのか!」


 シェダルが俺の携帯を覗き込んでそう言った。


「んじゃ、挨拶がてら行ってみるか!」

「おいおい……」

「それに、お前はあいつらに言わなきゃいけないことがあるだろ?」

「……」


 んなこと言っても、いざ直接言うとなると恥ずかしいというか……。


「それに、私もあいつらに用があるんでな! さぁ出発しよう!」

「用? ……っておい! 引っ張るな! 分かったよ!」


 俺はシェダルに引っ張られて、強制的にダンジョンへ連行された

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ