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第八十七話 味方する小松、外は雷雨

「おい! 金剛は不正なんかしてないし細工もしてない! スキルで人を決めつけるんじゃねぇよ!」


 突然、誰かが叫んだ。

声の正体は……


「ちょ、ちょっと翔琉!?」


 小松だった。

そして、それを制止する声は羽田だった。

なんのつもりだ?


「か、翔琉くん? 別にあなたに言ってるわけじゃ……」

「こいつは俺と同じ班の仲間だ! こいつを馬鹿にしたということは俺や悠里、愁に岩国さんを馬鹿にしたのと同じことだ!」


 小松は続けて怒りを露にした。

 なぜ俺のためなんかに怒る? しかも授業の一環である班という下らないグループを大義名分に使うなんて。


「いいか! アレは金剛だから使いこなせるんだ! 俺はあんなの使いこなせる自信はない! でもこいつは……こいつはな!」

「落ち着いてって翔琉!」


 羽田は肩を掴んで小松を抑え込んだ。


「なんか翔琉くん、変だよ?」

「翔琉、お前なんでこいつに肩を持つんだ?」

「スキルがわけわからない奴の味方をしてもメリットないでしょ?」

「なんだと……?」


 小松は羽田を跳ね除けて、男子生徒に掴みかかった。


「なにがわけわからないスキルだ! いいか! 世の中にはな……」

「みんな席に着け! これからの事を話すぞ!」


 担任が入ってきて、小松は男子生徒を離し、席に着いた。

他の生徒も沈黙し、同様に席に着いた。

そして俺たちは担任の話を黙って聞いていた。




 要約すると、モンスター化したスライム野郎の意識はあるということ、この学校にモンスター化した人間が現れたということで一時休校にすること、学校の仲間が被疑者並びに被害者となって困惑しているだろうが落ち着くこと、くれぐれも怪しい物を受け取らない事。


 他色々話していたが、具体的にはこんな感じだった。

俺たちは荷物をまとめ、保護者が来るまで、体育館で待機となった。

 外は雷雨だった、もうすぐで夏休みに入ろうかという時期だったので、別に珍しくはなかった。

 しかし、あの事件があった後では、皆不穏な空気になっていた、勿論俺も。

徐々に迎えの人が来て、人が減っていった。

 そのまま待っていると、叔父さんとシェダルが来た、シェダルは手を思いっきり振っていて、俺は少し元気になった

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