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9・乱戦は面倒で嫌だな

 オーガの首領さんを殴ったら、何故か他のオーガさん達が殺る気満々になっちゃった。


 まあ、僕も練習が足りなかったからいいんだけどね。


 でも正直、面倒くさいなぁ。

「お~い、お前ら聞こえる~?」


「聞こえますよ~、何ですか~」


「オーガさん達が〜、先にお前らに手を出してきたら~、そいつは殺っちゃってもいいけど~」

「それ以外は〜、絶対に殺っちゃ駄目だからね~」

「《絆の協和》で〜、チェックしてるからね~、わかった~?」


「わかりました~」

『って、そんな大声張り上げなくても《思念伝達》で話せばいいじゃないですか』


『そうだったね、忘れてたよブーザン』



「そういう訳だから、うちのやつら狙うのはなしでお願いね」


 狙ったら君達が全滅しちゃうからね。


「これだけお膳立てされて、念まで押されてそんな事はしねえよ」

「あんたが一人でいいって言い出したんだ、途中で卑怯だとか言うんじゃねえぞ」


「言いませんよ。全員で一斉に掛かってきて下さい」


 じゃないと戦闘訓練にならないので。


「完全に舐め切ってやがる!」

「絶対に殺す!」

「吠え面かかせてやるよ!」


「行くぞおら~!」


「「「「「「おお~!」」」」」」


「「「ガアアァァー、デェリャァァー」」」


 おお~、きたきた。

 皆さん殺る気満々ですね~。


「ブラインドワールド!」


 僕は右手を天に向けて闇魔法[ブラインドワールド]を使った。

 この体数を相手にさすがに昼間はヤバイと思って暗くしてみた。


 闇魔法のLvは1だけども、いい感じに暗くなった。ヴァンパイアなんで明るいのは苦手なんですよ。


 僕が急に魔法を使ったんで、オーガさん達が勝手に警戒して止まっちゃったな。

 魔法使いながら、相手の攻撃の対処するってのもやりたかったんだけど。


「オーガさん達、止まらなくていいですよ。暗くしただけで、攻撃魔法じゃないですから」


「脅かしやがって、この野郎が!」



 来た来た、それじゃあ戦闘に入りますか。


 先ずは《思考加速》してっと、左右同時からですか。右拳と左足だな、重心の移動と重力魔法を連動させて。


ズドン、ガン


 右拳は良かったけど左足は甘かったな。おっと間髪入れずに後ろから来たね。

 左脚を身体強化、踵を固めて上に蹴り上げると同時に重力魔法で・・・。


ズガアァン


 今のは良かったなあ。っと全方向から来ちゃったか。

 体重移動と重力魔法と・・・。身体強化も移動しながら連続して・・・。


ドン、ズドン、ガギン、ズバアン、ガシャン


 乱戦は忙しくていい練習になるなぁ。

 身体強化と重力魔法の連動、連動・・・。

 相手の攻撃は最小限に躱して、また連動、連動・・・。


ビシュン、バン、ドン、ズバァァァン


 乱戦は練習にはいいけど、面倒くさいな~。

 ちょっと休憩だな。

 両脚に身体強化と・・・。

 重力を上向きに・・・。


ビシュウゥゥゥッ


 跳んだな~。20メートルくらい跳んだかな。

 さてと何処に降りるかなぁ。

 あそこの10体固まってるとこにするかな。


 目標に向かって、重力魔法を下向きに調整して・・・。


ドゴオオォォンン


 衝撃で10体全員吹っ飛ばせたな。


 偶にはこっちから行こうかな。

 重力魔法で接地面の摩擦を強めて、身体強化を・・・。

 んで接近戦は連動に注意して・・・。


ドシュウン、ヴァン、バン、バギィ・・・


 更にここから・・・

 重力の向きの切り替えと連動・・・

 身体強化の移動と連動・・・

 んでここも連動、連動・・・

 更に連動、連動・・・


ドゴオオ、バギィ、ズン、ビシュン、ガン

ダァン、ボギビギ、ズバァァァン、ベコン

バキン、バシィ、ドン・・・・・・

ザシャ、ガゴオオォン・・・

バゴォン・・・

・・・



 ふうぅ~、終わった~。

 勘も戻ってきて、大分いい感じになってきたけど、まだまだだなあ。


 40分かあ、結構掛かったけどもうちょい闘りたかったな。

 いや~、疲れた、疲れた。



「みんな~。オーガさん達の介抱手伝ってくれる~」



「なんか涼しい顔してんね。あたいもあんな感じでやられたのかい?」


「いや、ギガゾーン殿の時の方が酷かったでござるよ」


「そうっすね、コイツらの方がまだましっす」


「わしら早々にランスロード様について良かったわい。これでまだ本気じゃないんか、ブーザンよ」


「どう見ても本気じゃないな」

「化け物だとは思っていたけど、これほどまでとは思ってなかった。でもまだ本気じゃない」



「お~い、早く手伝ってよ~」


 遅いなあ、あいつら。

 僕は疲れたから、早く休みたいんだけど。



 この後、意識を取り戻した首領さんと話し合って仲裁を受け入れてもらった。

 受け入れの条件として、オーガ達も僕の庇護下に置いてくれと言われちゃったので、僕は渋々承諾した。


 また1000体も名付けが増えちゃったよ。

 面倒くさいなぁ。


 僕はとりあえず首領さんにオーガストラと名前をつけた。略称はオーガスかオートラで迷ったけど、ノリでトラさんに決定した。

 やっぱり短い方が呼びやすいしね。


 ついでにギガゾーンの略称もゾーンさんに変更させてもらった。

 短い方が良いし、女性を呼び捨てはやめた方が良いからね。


 トラさんは魔人オーガファイターに進化した。何故かはわからないけどオーガバト○ーにならなくて良かったと思ってしまった。


「それでトラさんとゾーンさんは何で種族間闘争なんて始めたの?」


「あたい達ギガースは、ここよりもっと南の砂漠地帯に住んでたんだ」

「その砂漠に特異な魔素溜まりが出来てしまったんだよ」

「魔素溜まりからは、強力な魔人の誕生する気配があってね。あたい達は居を移すとともに、魔人に対抗する為の戦力の増強を図ってたのさ」


「わてらも同じ理由どす」

「わてらは元からこの森に住んでましたけど、魔人誕生の気配は感じとりましてな。ギガース達を取り込んで対抗しようと思ってましたんや」

「ランスロード様のようなお強い方に拾っていただいて、渡りに船とはこの事やわ」


 オーグスの言ってた、エフード王国の国境付近の砂漠地帯の予兆の話しみたいだな。

 やっぱあいつら復活すんのかな。

 嫌だなぁ。


 森の争いの仲裁編、ラストバトルでした。

 作者も1VS集団戦を書いたのは初めてで、上手く書けていれば良いのですが。


 その辺の事でも、読者の皆様のご意見を伺いたいので、感想を書いていただけると有り難いです。

 よろしくお願いします。







 【作者からのお願いです】


 読者様からの反応を何よりの励みとしています。

 ポイント評価、ブクマ登録、感想、レビュー、誤字報告を頂けますと、創作意欲のより一層の向上に繋がります。

 お手数だとは思いますが、何卒宜しくお願いします。




 連載中の[不幸続きで転生5回目・・・]です。

 この小説とリンクする作品となります。

 ↓

 https://ncode.syosetu.com/n7763fx/



 互いに独立した自己完結する作品に仕上げる予定です。

 こちらもよろしくお願いします。

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