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お題「大嫌いな奴の恋路を邪魔してやるー!」

 ——遥か昔。絶望的なほどに女性との縁のない俺が、恋人を()()()()()仲間を集った結果。


 来るわ、来るわ、どんどん来るわ。

 来る奴、来る奴、ロクでもねえ!


 清潔感がナイ。お金がナイ。自信がナイ。つまらナイ。

 ナイナイづくしを一瞥。


「そりゃあ、縁もナイわけだ」

 俺は嫌悪し、半ば呆れた。

 そのくせ。「抜け駆けすんじゃねえぞ」と、お互いに目を光らせてもいた。


 人の恋路を邪魔していたはずが、いつのまにか自分の恋路を邪魔していたのである。


 あの時分。「寂しかったんだね」と。

 その一言。一言だけを口にして。

 膝を曲げてくれる人がいたのなら、みんなも俺も幸せになれたのだろう。もう遅いけどな!!

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