RE 《中》
ここからは「RE」のネタバレを含みます。
ネタバレを好まない方はぜひ、本編を読んでからいらしてください。
では、どうぞ──
はい、前回の続きです。
前回は言葉遊びの解読で終了しました。では今回は復習も兼ね、言葉の意味を交えて表記していきましょう。
リ・スタート→再開
スタート→始める
リ・ザーブ→取っておく
サーブ→仕える
リ・クアイア→必要とする
クアイアト→静かな
リ・ターン→返す
ターン→回る
リ・ムーヴ→取り除く
ムーヴ→動く
リ・タイアー→引退する
タイアード→疲れた
リ・プレイ→もう一度
プレイ→祈る
リ・バース→裏
バース→生まれる
これらが大まかな意味です。
「start」は文字通り物語の始まり《プロローグ》なので、このタイトルを起用しました。同時に記憶をなくしたエルが再びその"世界"で生き始めるという意味も持つ話ですので「RE-start」にも通じます。
続いて「serve」はある人物に仕えていた少女の話。故に仕える→「serve」となります。
この話では「RE-serve」取っておくの意味は詰められませんでした。
「quiet」は少々もじりに無理があるかなと思いましたが、それでも「RE-quiet」必要とするの意は込めたかったので、使用しました。
もの「静かな」殺し屋、黒兎が何よりも必要としていたものが語られています。
次話の「turn」にも、そのテーマが反映されています。黒兎と人狼兄弟は二人で一つみたいなところがあるので。「turn」では人狼が必要としていたものについて語っています。
「turn」のテーマはもう一つあります。やはり「RE-turn」の返す、でしょう。これを曲解し、「仕返し(復讐)」として捉えて仕上げました。
「turn」回るという意味は、輪廻転生の「巡る」に通じているので、ぼんやりとですが、全体テーマになっています。ちょうど折り返し地点でもあったので、配置も悪くなかったかな、と思っています。
「move」。これは予定外の話でした。だって、当初は師匠、出てこない予定だったんですもん。ここで慌てて師匠のために考えたタイトルが「move」です。出てきてから最後まで、存分に暴れ回ってくれた師匠にこれほど似つかわしいタイトルもないでしょう。
また「RE-move」取り除くの意も曲解し、「削除する(消える)」と取りました。これは師匠が最後に世界と共に消える暗示になりました。
はて、次に「tired」。これは襲撃者が多くて疲れたわぁ、という主人公と師匠の心境をそのまま反映……なんちゃって(笑)
けれど、主人公がわりと真面目に殺し合いに疲れ始める話です。それを皮切りに段々と記憶の闇が紐解かれていく──
「RE-tired」は引退する→自ら退くの意で捉え、主人公が自分の行動(生き返りたくないのに殺し続けること)に疑問を抱くのを示しています。
次へ続く。