四十四物語
ここから先は「四十四物語」のネタバレを含みます。
ネタバレを好まない方は本編からどうぞ。
これも夏ホラーで書いた作品です。これは一年かけて話を練ったので、同一作者のホラー作品としては最高傑作だと思っております。
そんなの書いた後にアクジキジハンキを書くときの緊張感ときたらもう……
恒例のあらすじ紹介です。
少子高齢化が進む社会の中、一クラスに纏められて暑苦しいと思っていたクラスメイトが納涼を求めた結果、百物語をやろう、ということになった。
参加者は四十余人。
そこで最後の一人が言った。
「さて、僕は誰でしょう?」
その一言と、最後の蝋燭が消されたところから、さあ、復讐劇の始まり始まり。
これはまず、タイトルで遊びました。タイトルは「四十四物語」と読みます。
気づいた方もいると思うのですが、このタイトルの裏にはそう、「死と死の物語」という言葉が隠されているのです。なんでもないタイトルのようでいて、掘り下げると、とんでもないくらいにホラーという題材に見合ったタイトルとなっているのです。
また、あらすじや物語前半では、登場人物の人数を「四十余人」と表しています。四十とあと数人、という意味になりますが、ここで、人数を誤魔化す、という役割を果たしているのです。
発音だけなら四十四人いるように聞こえますが、実は、生きているクラスメイトは四十四人ではありません。四十三人なのです。けれど、それも四十余人。暗に、もう一人加わって四十四人になることを示していたのです。
言葉って面白いですね。
モバイル版の配信が終了になることに伴い、この言葉遊び解答集も、一旦完結という形を取り、「イメージソング集」のように更新したいときにする、という形式にしたいと思います。
これからも作品にちまちま言葉遊びを入れて、皆さまに楽しんでいただけるような作品を書いていきたいと思っている所存です。




