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禁忌の子レイ  作者: ぴすまる
第三章:森の外・彷徨編

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幕間

 街道沿いの酒場で、男たちが声を落とした。


「聞いたか」

「ああ。子どもだろ」

「いや、子ども“みたいな”」


 誰の話かは、言わない。

 名前も、出さない。


 背が低いだとか。

 森から出てきただとか。

 近づくと、空気が変わるだとか。


 話は、少しずつ形を変える。

 尾ひれがつき、角が立ち、

 触れないほうがいいものになる。


「関わらなきゃいい」

「見なかったことにしろ」

「使えるなら、使えばいい」


 確かめに行こうとする者はいない。

 本人がどうか、ではない。


 噂のほうが、先に歩いている。

 人よりも速く。

 遠くへ。


 名前は、いらない。

 呼ばれないほうが、都合がいい。


 そうして噂は、扱いやすい形になる。


 世界は、静かに準備を始める。

 距離を測る準備を。

 選別するための理由を。


 まだ、何も起きていない。

 けれど、止まることもない。


 名前のないまま、

 それは、もう広がっている。

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