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処刑された7歳の俺、天使と悪魔の混血だったので全属性が目覚めました 〜禁忌の子は魔の森で世界に選ばれる〜  作者: ぴすまる
第三章:森の外・彷徨編

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第56話

 朝は、昨日より早かった。

 暗いうちに、目が開いた。


 外は静か。

 通りの音は、まだない。


 体を起こす。

 立ち上がると、少しふらつく。

 一拍遅れて、足がついてくる。


 止まる。


 外に出る。

 空気が冷たい。


 壁際の場所。

 空いている。

 道具は、まだない。


 通りは、眠っている。


 立つ。

 待つ。


 音が増える。

 荷車。

 足音。

 低い声。


 大人たち。

 昨日と、同じ顔。


 作業が始まる。

 箱。

 声。


「そっち、二人で」

「先に積め」


 前を、人が通る。

 腕に力がある。


 呼ばれない。

 手は、空いたまま。


 少しして、子どもが来る。

 昨日、箱を運んでいた子。


 何か言いかけて、やめる。

 視線が、手に落ちる。

 戻っていく。


 ルガ。

 指示。

 忙しい。

 こちらを、見ない。


 昼が近づく。

 匂い。

 煮たもの。

 油。


 腹が鳴る。

 息を止める。

 水を飲む。


 午後。

 人が減る。


 まだ、立っている。


 手を見る。

 汚れていない。


 夕方。

 セインが、門を離れる。

 通りを横切る。


 視線。

 何も、言わない。


 日が落ちる。

 影が、壁を越える。


 手を握る。

 力は、ある。

 使わない。


 服に戻す。

 今日が、終わる。

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