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処刑された7歳の俺、天使と悪魔の混血だったので全属性が目覚めました 〜禁忌の子は魔の森で世界に選ばれる〜  作者: ぴすまる
第一章:禁忌の子・覚醒編

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幕章

 処刑台に、剣が振り下ろされた。


 それだけのことだった。


 本来なら、そこで終わるはずだった。


 血が落ち、名が消え、記録が一つ減る。

 七年分の呼吸が止まり、世界は静かになる。


 だが――


 その瞬間、揺れが走った。


 三層に分かたれた世界の、境目。


 人の理が及ばぬ、空白の領域で、

 わずかな歪みが生じる。


 それは光ではなく、闇でもない。


 どちらかに寄ることを拒む、

 曖昧な震え。


「……まだ、早い」


 誰の声とも知れない声が、

 境界に滲んだ。


 怒りでも、慈悲でもない。


 ただ、事実をなぞるような響き。


「裁くには、まだ足りない」


 処刑台の下で、人々は気づかない。


 剣を振るった者も、

 祈りを捧げた者も。


 世界のどこかで、

 帳簿が一行ずれたことに。


 禁忌は、消えなかった。

 消されなかった。


 それは逃げたのではない。

 選ばれたのでもない。


 ――生き延びてしまっただけだ。


 そして世界は、それを記録する。


 名もない、

 ひとつの誤差として。


 この先、何が起きるかは分からない。


 だが、確かなことが一つある。


 あの剣は、


 終わりを告げるために

 振り下ろされたのではなかった。

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