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元魔王な令嬢は、てるてるぼうずを作る  作者: Hatsuenya


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元魔王な令嬢は、ファンクラブ活動に巻き込まれる

 読みに来てくださって、ありがとうございます。


 一話一話が長くなる代わりに、ちょっと執筆ペースが落ちてきています。すいません。

 これが、眼鏡イケメンと呼ばれるものだろうか。男は、薄紫の髪を後ろに薙ぎ払い、サカサカと飛ぶような素早さで、ソファーに座る殿下と私の元へやって来た。

 うん、多分、残念イケメンというやつだな。


 その後ろから、キレイな虹色の紐を振り回しながら、ネトラスが追いかけている。


「魔道具製作部長を止めようとして、部長の髪紐引っ張っちゃって、部長の編んであった髪がほどけちゃったんです」


 泣きそうな顔をしながら、ネトラスが言った。

 しょうがないな~ネトラスは。こんな事くらいで泣かなくても良いじゃない。私が何とかしてあげるからね。おーっほっほっほ!

 これで、私のヒエラルキーは、ネトラスの上に。ライ殿下>私>ネトラスに決定だわ!

 私は、ネトラスに侍女からブラシを貸して貰ってくるように言い付けた。殿下のブラシを使うと、不敬になるからね。


 それにしても、この紐、すごくキレイ。持ち主への愛情の魔力が込められている。……髪、限定で。まあ、魔道具製作部長の髪は、ツヤツヤのサラサラで、スゴく綺麗だからね。


「この髪紐を編まれたのは、どなたですか?魔道具製作部長」


「僕の名はレザリス・グローナと申します。アルジャーノン・マクリスターの友人です。お見知り置きを、ベルリーナ嬢」


 叔父上のご友人。ほうほう、それは油断ならないヤバい方と言うことですね。

 で、この髪紐を作った方は?何処のどちら様?


「この髪紐は、子供の頃から僕の髪をそれはそれは愛してやまない変態的な男の助手が、毎朝、僕の髪をそれはそれは丁寧にブラッシングして、美しく編み込んで、結わえる髪紐です。もっと詳しく聞きたいですか?僕は言いたくないですが」


 私は、ぷるぷると顔を横に振った。呪いの髪紐だったんですか?世の中、聞かなければ良かったと思うことは、山程ある。聞きません。聞きませんとも。

 殿下も、ちょっと引いている。殿下も、聞いちゃダメ。


 戻ってきたネトラスから、彼が借りてきたブラシを受け取って魔道具製作部長の髪を三つ編みにした。

 

「私では、三つ編みにしか出来ません。すいません。侍女を呼んでやって貰った方が良かったかも」


「何を仰るやら。ベルリーナ嬢だからこそ許されますが、侍女が私の髪を結ったら、その侍女は、うちの助手に呪い殺されますよ」


 やっぱり、呪いの髪紐だったんですね。


「うちの助手は、ベルリーナ嬢が作るベビーキャロットマンドラゴラのファンなんです。人体実験で、私があれを食べてから、私の髪が更に綺麗になったとかで」


 ああ、うちの庭で採れるアレですね。って、人体実験って言いました?至るところで人体実験が行われてるのか?やっぱりヤバくないか?魔法省!


「そんなこんなで、ベルリーナ嬢のファンクラブ、作りません?既に信者は、魔法省に山程いますよ?

 いや、むしろ、作っちゃって、さっきの紙ひこうきで会報作って、飛ばしちゃいましょう。皆、狂喜乱舞しちゃいますよ?

 何しろ、魔術師団と魔法薬剤師部で、あなたを独占してますから、他の部署の連中は、皆ブーブー言ってるんですよ。例え殿下と言えども、独占なんてしてたら許せませんからね?」


 そう言いながら、部長はライ殿下の顔を覗き込んだ。

 魔法省に私のファンの山って、マジか~。

 ひょっとして、あのラディッシュマンドラゴラとベビーキャロットマンドラゴラって、麻薬とか、ドーピング剤の効き目があるんじゃない?部長も、ハイテンションっぽいんですけど?

 やばい、やばい。



「ライ殿下、私達も食べちゃいましたよね?アレ。ひょっとして殿下も中毒症状が?」

「心配するな、ベル。私は、アレを食べる前から君に夢中だぞ」


 ライ殿下は、いつもブレません~


 魔法省、やっぱりちょっと怖いです((( ;゜Д゜)))

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