表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
110/110

元魔王な令嬢は、ビーズ細工の動物達を作る。

 読みに来て下さって、ありがとうございます。


 材料も揃って、いよいよ新しい手下作りです。



 ドワーフ達は、人事部の面接と、魔法省の取り調べの上、王城に雇われる事になった。

 まあ、いきなり身元保証の無い人を雇うわけにもいかないしね。

 審査の間は、再び魔道具製作部長の監視下でお試しに働く事になった。とは言っても、魔道具製作部長に監視する能力があるわけでもなく、助手のジョッシュさんが監視よね。

 さて、いよいよビーズ細工の動物作りです。嬉しいな~嬉しいな。



「私が新しい何かを作ろうと思うと、必ずやってくるのは、何故?」


「ベルリーナちゃん、野暮な事は、聞かないでくれるかい?」


 おまけに、ドワーフ達までやって来た。監視役の魔道具製作部長が、こっちにいるんだから、当然、ここにいるしかないわけで。


「他の男どもが来ているんだ。私もここに来る権利がある」


 ライ殿下までもが、権利を主張した。いえ、別に権利を主張しなくても、ライ殿下なら、いつでもオーケー。ウェルカム。

 では、気を取り直して、ビーズ細工、ビーズ細工。

 定番は、やっぱり熊ちゃんかな。猫もいいし、兎も、可愛いな。

 ここは、やっぱり大量生産だけど、色々作ってみよう。色んな色のビーズも有ることだしね。


 熊、犬、猫、猿、鶏にヒヨコ、果てはリスにフクロウ。


「フムフム。こうやって結んで形を作っていくわけか」


 大きなビーズを使っているので、仕上がりが早い。部長も一緒に作り始めた。


「これは、タコか?」


 私の手元を覗いて、ジョンブルが言った。


「えっと、海月かな。タコは足が8本だよね」


 イグナートも、興味津々。海月、海月って、足は何本だっけ?


「こっちのこれは、アヒルか?ヒヨコなのか?」


 うーん。いくつも作っていると、ちょっと、怪しくなってきた。


「うん。ベルに必要なのは、動物図鑑じゃないかな」


 そうですね。まずは、正しい形から、お勉強していかねば。


 と言うわけで、やって来ました、王城の図書館です。

 図書館長が、可愛いカラー挿し絵の入った動物の百科事典を探しだしてくれた。流石、図書館長。わかっていらっしゃる。


「ライ殿下、くまとネズミでは、ネズミの耳の方を大きくすれば、ネズミっぽくなるんじゃないでしょうか」


「フム、ライオンも良いな」


 オスのライオンは、作り易いが、メスのライオンは他の動物と似ていて、見分けにくい。


「色違いで作っても、可愛くなるし、印象が変わるな」


 例えば、ピンクで作れば、女の子っぽい感じに仕上がるってことかな。それも、可愛いよね。


「で、この動物達には、どんな仕事をさせるんだ?」


「これは、攻撃用の手下になります。1つ1つの魔石に一発ずつ。攻撃魔法を仕込もうかと思ってます。今まで攻撃に特化した手下はいませんでしたけど、今回、辺境に行くに至って、どんな事が起きるかわからないので。

 特に、ベンデンを連れて来いってことは、戦闘になる可能性も、あるんじゃないかしら?」


 下手をすると、逃げて来たドミトリーやミザリアを追って来る、追手とも戦うことになるかもしれない。


 色んな事態に備えて、色んな手下を揃えて置きたい。例えば、赤い魔石には、火の魔法。

黄色の魔石には、ちょっとした雷の魔法。茶色なら煙幕と、いう風に。

 世の中、備えあれば憂いなしなのだから。



 




「ねえ、ジョンブル。ミスリルの針金で何か面白そうなの編めないかな」


「例えば、どんなのだ?イグナート」


「スカーフかな」


「かぶって結べば、兜の代わり」


「首元で結べば喉や肩を守る防具」


「手のひらをくるめば、篭手の代わり?」





ミスリルのスカーフ。ちょっと使い勝手が良さそうな感じです。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ