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王城の庭には、足が生えている

 初めまして。ずっと読み専でしたが、ようやく、書いてみました。コメディで、軽いノリなので、心を広くしてお読みください。

 きれいに刈り込まれた庭の茂みの下から、小さな足が生えていた。

 ビックリ!である。

 靴が落ちてるのかと思ってよく見ると、足が生えている。

 少し離れた所にいる他の人達は、気づいてないみたいだ。

 いや、それとも、王城の庭では足が生えてるのが普通なのかも?日常茶飯事?


 落ち着け、私。落ち着くんだ、ベルリーナ。

 お名前は?ベルリーナ・イースタン。イースタン公爵家の長女。5歳。猫も杓子も可愛いと言われるお年頃である。いや、猫はともかく、杓子は5年たつと古いな。

 まだ、混乱してるらしい…。

 人間として生まれて5年ではあるが、前世は魔王である。そう、中身は500歳を越える魔王である。魔王にしては、若くて死んだが、それは若気の至りでゴニョゴニョ…。

 とにかく、中身505歳!思い出せば、魔王城の庭には繁みに足も生えてた気がする!その後、繁みごと走ってどっかに行ったが。


 「う~ん…」


 足が生えてる辺りから、小さな声が聞こえた。原因究明だな。


 繁みをかき分け、中を覗いてみると、ぽっかり空いた隙間に男の子が寝ていた。


「もし、大丈夫ですか?」


 私が声をかけると、その子は寝惚けなまこで目を擦りながら這い出してきた。


「あー…見つかっちゃったか~…」


 彼は、目をショボつかせながら、繁みの前に座り込む。その仕種は、何たらいう魔族の仕種に似ている。そうそう、ヤンキー族だ。いや、こっちはもっと可愛いが。

 こっちは、ちょっと癖毛の金髪で、キラキラな緑の瞳が可愛い…って、これ、今日のお茶会の主役の第一王子じゃないか。そー言えば、何でこんな所で寝ているのだ?


「ここ、僕の隠れ家なんだよね」


 よく見ると、繁みの中には、布が敷いてある。まあ、ショボい隠れ家ではあるが、言われてみれば、そんな気がする。


「ここの所、夜によく眠れなくって。お茶会の挨拶は何とかこなしたんだけど、もう、限界が来てしまって、ここに潜り込んだ。あ、これ、内緒ね。よろしく」


 ここで、王子の必殺技、天使のスマイルが炸裂した。王子の目は笑ってなくて、ちょっと腹黒感が出ていたが。

がんばれ、元魔王。天使っぽい王子に負けるな。

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