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第69話 悪堕ち巨乳

夢の様な時間のあと

 私が誕生日に脱処女して数日経った。


 今日はちょっとお義姉さんに時間を作って貰って、カラオケ屋さんで打ち合わせ。


「会場候補はこっち。そして衣装関係の資料はこっち」


 私たちの結婚式の打ち合わせ。

 来月の真虎さんの誕生日に、私たちは結婚式を挙げる。

 ウチの家が色々と、真神家に配慮して貰ったことの見返りだ。


 まあ、今日は資料を貰うだけなんだけどね。


「真霧さん、受験勉強で忙しいはずなのにありがとうございます」


「可愛い義妹のためですもの……このくらい当然よ」


 なんて。

 髪の毛を触りながら言う。


 ……照れ隠し?


 少しキュンとした。


「まあ、弟のためでもあるんだけど」


 その真虎さんは今日は居ない。

 何かちょっと用事があるらしく。

 今日は外していた。


 ……真虎さん。


 真虎さんに卒業させてもらってから、彼への気持ちがより強くなった。

 この人と一生添い遂げる。そう、今は心の底から思っている。


 ……目の前で私に今自分が渡した資料の要点を纏めたコメントをつけてくれるお義姉さん。


 この人は知らない。

 自分の弟が、13才でもう元服してしまったことを。


 そして元服させたのは私。

 それを想うたび、子宮が熱くなる。


 当然だけど一生言うつもりは無い。

 言ったら多分シバかれる。


 お義姉さんとの絆を失いたくないので、これは言えない。

 墓穴にまで持っていくつもり。


「そういえば」


 お義姉さんが私を見る。

 なんだろう?


「あなた、巨乳認定証の更新はもう済ませたの? 確か誕生日の前後1カ月でしょ?」


「ああ、それは明日行きます。休暇とって指定の産婦人科に」


 結構時間かかるんだよね。

 産婦人科に行って、上に着てるもの全部脱いで、ブラも外して。

 顔写真の撮影と、胸のサイズの測定をするんだよね。


 乳首と乳輪のサイズも調べられる。

 色も記録される。


 ……先日散々吸われて舐められてしゃぶられて弄られたから、去年と大きく違ってたら恥ずかしいなぁ……


 明日のことを思い、私はちょっと溜息をついた。


「……折角カラオケ来たんだし、1曲歌ってみない?」


 そんなことを考えながら資料を見ていると、真霧さんがそう言って来た。

 ……歌か。


 真霧さんなら、一緒にカラオケしたことないし。

 多分大丈夫だよね。


 もし、カラオケした経験があったら


「……のぞみ。あなた、以前と声が違うわね。処女膜から声がしてないわ。……一体、どこの男とヤったの……!」


 こうなる可能性があるからね。

 そしたら連鎖的に真虎さんの童貞を食べたことがばれてしまう。


 それはまずい。


 ……でも、そうでなくてもバレる可能性あるみたいだしなぁ。

 前の社会では、声で処女非処女を判別するのは一般的な技能だったとかいう話を、どっかで読んだし。


 前の社会の話だから、今は違うんだけど。


「ええと……では、有名なアニソンを……」


 ちょっと不安だったけど、他ならぬお義姉さんの言葉なんだし。

 断ったりできないよ。


 そう言って、私はタッチパネルで得意の曲名を入れようとした。


 そのときだった。

 

 ペンポンペンポンパーン


 私たちのスマホが、不穏な音を立てたのだ。

 地震や津波が来ることが予測されたときに流れるアレだ。


 私たちは反射的に自分たちのスマホを見た。

 そこにはこう表示されていた。


『悪堕ち巨乳が出現しました。身長170センチ以上で、太っておらず、ハゲておらず、30才で年収500万円以上あり、見た目清潔感あって明るくて、大卒以上であり、恋愛経験1以上2未満の普通の男性は外出を控えて下さい』


 ……そ、そんな!


 私は目を疑った。

とうとう現れた、前の社会を壊した元凶

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