聖域にいる彼らの喜ぶものを教えてもらう
「師匠、質問していいですか?」
「なにかな?ニノン」
「妖精が喜ぶものってなんですか?」
「妖精が喜ぶものかぁ…一概には言えないけど、彼らは好奇心が旺盛だからね。多分聖域の妖精達もそうなんじゃないかな?だから、もし喜ばせたいなら珍しいものを持っていくといい」
「珍しいもの…?」
首を傾げて悩むニノンにガエルはアドバイスする。
「聖域にずっといるなら、俗世のものは全て珍しいと思うんじゃないかな?」
「なるほど!」
ニノンはガエルのアドバイスに頷いた。
「そうだなぁ…例えばオルゴールなんていいかも?」
「オルゴール!素敵ですね、買っておきます!」
「人形なんかも案外気に入ってくれるんじゃないかな」
「いいですね!可愛いお人形を買ってこないと!」
いつかまた神に呼ばれた時のための準備を着々と進めるニノン。そんなニノンにガエルは心配なような、誇らしいような不思議な気持ちになっていた。
「では、ホワイトドラゴン様は何がお好みでしょうか?」
「今まで捧げた供物の中で、最も喜ばれたのはお菓子だと記録に残っているよ」
「お菓子…」
「巨大なドーナツや巨大なケーキなどがすごく喜ばれたね」
「ケーキやドーナツ…」
ニノンは、お菓子では日持ちしないだろうと少し頭を悩ませた。
「まあ、次に呼び出される時にはもっと時間の猶予を貰えるんじゃないかな?その時に用意すればいいさ」
「そうですね!ではそのようにします!」
で、ここからが本命である。
「妖精王様は何が好きでしょうか?」
「…うーん」
ガエルは頑張って記憶の中から情報を引っ張り出そうとするが、そもそも妖精王には謎が多い。分かっていないことの方が多かった。
「ごめんね、ニノン。妖精王様の好みはわからないな」
「そうですか…」
「あまり記録がなくて。でも、そうだな。妖精王様も聖域からあまり出ないのだし、やっぱり俗世のものは珍しくて面白いと思う。なにか、良いものはないかな…」
ガエルとニノンは二人で頭をひねった。
「…案外、お菓子とかも珍しいかも?」
「そうだね。お菓子とオルゴール、人形やぬいぐるみ…あと、たくさんの宝石の入った宝石箱なんかもいいかもね」
「はい!あとで買ってきます!」
「次は神様の好きなものかな?」
「はい!」
ガエルは期待に満ちたニノンの目に少し困った顔をした。
「神様も、人前には出ないから実際のところわからないんだ」
「そうですか…」
「でも…神様の涙から生まれたホワイトドラゴン様がお菓子を好きなら、神様もお菓子が好きかもね」
「神様に呼ばれたら速攻でお菓子を買い漁ります!」
ということで、神には大量のお菓子、ホワイトドラゴンには大きな形のお菓子、妖精王と妖精達にはお菓子とオルゴール、人形やぬいぐるみ、たくさんの宝石の入った宝石箱を用意することになった。




