表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【長編版】公爵閣下のご息女は、華麗に変身する  作者: 下菊みこと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/87

苦手なもの

「ところでさ」


「なあに?」


オノレがトイレに行くため席を立った後、ユベールは唐突に話し出した。


「ニノンって、苦手なものとかないの?」


「苦手なもの?」


「うん。だってニノンってさ、なんだかんだですごいことしてるじゃん。不法移民だった人達を助けてホワイトドラゴン様の怒りを鎮めたり、瘴気を祓って自ら開拓をして難民達を助けたり。勉強も同世代の子は追い抜いちゃうし、魔法もかなり身についてるし、性格もいいし、今のところ完璧超人じゃん。なんかないの?」


「えー?」


苦手なことと言われても急には思いつかない。


「…あ」


「え、なになに?」


「少量でも血を見ると、血の気が引く」


「え、ガチのやつじゃん。もっと軽い苦手なものでいいんだよ」


「えー?うーん。辛い食べ物と苦い食べ物と酸っぱい食べ物!」


ぱっと浮かんで口にする。


「あはは、なるほどね。わかるわー。ピーマンとか無理だよね」


「無理!」


「お前らなんの話してんの?」


オノレが戻ってきた。ニノンは言う。


「苦手な食べ物のお話!」


「ああ、それでピーマン…俺も結構苦手かも」


全員一致でピーマンは無理だと結論が出たのに、奇しくもその日の夕飯はピーマンの肉詰めであった。ガエルは困り顔の弟子達に、残さずきちんと食べなさいと指導していた。ファルマンはそんなガエルを懐かしそうな目で見つめていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ