魔法が存在する理由
魔法が存在する理由について
仮説として魔法とは世界に対する封印だと見られる。例えば火を灯す時現実の我々はライターやマッチ等を使うだろう。魔法で火が点く、等とは思うまい。
何故か。それは「魔法で火が点く」という事象が当然の事実として確認されていないから「やるだけ無駄」だと判断しているのだろう。やるだけ無駄ならやらずにより良い性能の着火道具を作れば早いからだ。
これにより「やるだけ無駄」という認識が人類上に伝播普及し(媒体は文字や言語、体験を介した学習という常識教育が濃厚である)やがてその道は閉ざされる。仮に魔法で火が点けられるシステムが在ったのだとしても。それらを構築し世界全体で維持する資源が完全に枯渇してしまうだろう。
これが魔法のあるファンタジー世界では逆に起こり、「ライターやマッチ等の道具を作るより魔法という技術がある」という事実から。着火道具を製作、発達させようとは考えなかったのではないかと考えられる。それは事実だろう。何故なら目の前に意志を自在に現実にする力があるとして、態々別のやり方を一から考案する必要性が見出だせないからだ。
必要性が見出だせない事に加え、更には魔法という強大な現象に終始資源を割かないといけないという現実から、彼らは自分達で別のやり方を発見する方向性を捨てて魔法のみに傾倒する。一見してこれは悪くはないと思われるが万が一世界から魔法を使う為の資源――所謂魔力が枯渇した場合何を持って同じだけの奇跡を支えるのか。そこに至らないという欠点がある。世界の環境は常に変化する。天候は勿論人心及び宇宙の環境すらも。現代人類史が石油枯渇、(この場合これが事実かは無関係な為省略)に悩むように、魔力が枯渇してしまうという事実が全く判らないと思われる。仮に天才的な魔法使い達が未来を予測しても、他の人類にはそれを伝える技術――もしくは共感させられる事実は無いので結末として魔法が維持できなくなるのだ。
それによって世界から一つの可能性を閉ざし。そこに力を注がないようにする事が。そこに住む人類達の安定を求める意志では無いかと仮定する。勿論これは魔法の発生が何によって成り立つかでも異なるので断定せず仮定に止める。
ここまで読んでいただいてありがとうございます
また、続きを書きますね