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カレー力(ぢから)  作者: 御子柴 志恭
第三章 模索の連続! カレー力って何なんだ
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第三章 模索の連続! カレー力って何なんだ-3

 離れに着くと同時に、二人は使い終えた調理器具をどかして、洗っておいた調理器具を取り出した。


 そして、食材一式を冷蔵庫から取り出し、今度は当初新輝が使っていたシステムキッチンで、チキンカレー作りを始めた。


「新輝! 下準備始めるよ。スパイスの配合どうすればいいか、教えて!」


 真咲良は、油をひいたフライパンを火にかけていた。


 コンロの脇には、先ほどと同じく、必要な瓶詰めスパイスが置かれていた。


「クミンシードがひと振り、コリアンダーパウダーはふた振り。カイエンペッパーは……ひと振りだよ」


 新輝は、真咲良の顔を見ずに、的確に指示した。


 彼は、既に野菜や鶏肉などの処理を終えており、カレーペースト作りに取り掛かっていた。


「よしきた!」


 真咲良は、新輝の指示通り、スパイスを振りかけていった。


「姉ちゃん、カレールウの方は父さんのレシピをベースにするけど、何かプラスでしておいた方がいいことある?」


 今度は、新輝が真咲良に訊いた。


「うーん……スパイスじゃないけど、バターを気持ち多めに入れた方が、味に深みが出るよ」


「気持ち多めって、どれくらい?」


「気持ち多めは、気持ち多めだよ。それ以上でも、以下でもないさ」


「……わかったよ」


 新輝は、真咲良のぼんやりとした指示に戸惑いながらも、バターを、桂樹から教わったレシピより10グラムほど多く配合した。


「こんな感じで、いいのかな? ……まあ、やってみるしかないか」


 新輝は、自問自答しながら、カレーペースト作りを進めていった。



   *    *    *



 その後も、真咲良と新輝は、お互いやり方を訊きあいながら、カレー作りを進めていった。


 蕃の言っていた、『二人で力を合わせろ』という言葉の意味を、連携のことだと捉えたからだった。


 お互いの指示に、時には納得できない部分もあったが、カレー力を身に着けること、そして『ジャンキーカリー』を倒すことを目指し、二人は作り続けた。


 そして――。


「出来た! 本日3つめのカレー!」


 ご飯の盛られた皿に、カレールウを勢いよくかけた真咲良は、大声を出してテーブルに置いた。


 二人が三度カレーを作り始めてから、1時間ほどが経過していた。


 すっかり外は暗くなっており、外を寂しく照らす月光が、窓から差し込んできていた。


「かなり手間かかっちゃったけど、なんとかできたね」


 新輝は、テーブルに駆け寄って、出来上がったカレーを見た。


 ドロッとしたカレールウは、深みのある茶色をしており、中からは鶏肉や野菜がのぞいていた。


 投入したスパイスは、先ほどよりも量も種類も絞っていたため、カレールウや食材にしっかり溶け込んでいた。


「さっきのカレーよりも見た目がいいし、盛り付ける前に味見もしたけど、なかなか良かった。これなら、蕃じいちゃんも納得してくれそうだな」


 真咲良は、感慨深げにカレーを見つめていた。


「これで、カレー力を身に着ける修行も終わりかな? 意外に早く終わったね」


 顔をほころばせながら、新輝は真咲良の顔を見た。


「まだ夜遅くないから、蕃じいちゃんも起きてるはずだ。早速食べてもらおう。お盆は……」


「もう持ってきてるよ、姉ちゃん」


 新輝は、左手に抱えていたお盆を取り出して、カレーを載せた。


 そして、二人は意気揚々と、離れから出て行った。

明日2/4は、小説家になろうのメンテナンスに伴い、更新を休止します。

次回は2/5の投稿となります。



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