本当に娘?
事が起きたのは昼下がり。天気が良かったので私は外に出てお茶を飲んでいた。
「良い天気…」
すると昼間だと言うのに空に3つの流れ星が見えた。不思議、こういう事はめったにないのに。
すると空から私の目の前に何かが落ちてきた。
「あら?」
そこに居たのは私よりも年下の女の子が3人も。空から落ちてきた…?
3人は意識はあるようだけれど痛そうにしている。
空から落ちてきたって不思議だけれどとりあえず怪我はないかしら?
「大丈夫?」
私がそう声をかけると3人とも私を見て、瞳に涙を浮かべ
「…おかーさーん!!!」
「…お母様…」
「…ママ!!!」
と言い私に抱きついてきた。
…おかあさん?お母様?ママ?誰と勘違いしているのかしら?
「とりあえず中に入って話を聞かせて?」
そう言うと3人は泣きじゃくりながら家の中へ入っていった。
「未来からやってきた私の娘?貴女達が?」
私には信じられなかったが3人とも真剣な顔をしてそう言った。
「そうだよ!私は長女のスピカ!おかあさんと一緒の髪の色なんだよ!」
そう言ったのは金髪の髪をした少女。確かに私も金髪だけれど…
「私は次女のアトリア。昔お母様が私とひいおばあさまが同じ髪色と言っていたを覚えていますわ」
淡い水色の髪色の少女が言う。確かに私のお祖母様と一緒の髪色…
「…ママ、私は三女のポラリスです。私の髪はママの家に多い髪色…お祖父様と同じ髪色をしているから信じてくれますよね…?」
紺色の髪色の少女が泣きそうな目で訴える。確かにこの髪色は私のお父様と一族『ミアプラ家』の者によく出る髪色
「にわかには信じられないけれど…」
すると紺色の髪の少女がこう言った。
「…そうだ。ママ、私達はママと同じ瞳を持っています。『星の瞳』を宿した者なんです。私達の眼をよーく見てください!」
他の二人もそれに気付き
「そうじゃん!おかあさん!見て見て!」
「そうでしたわ!あれまうっかり」
「…本当かしら…?…???!!!」
3人の眼を見ると、紛れもない『星の瞳』を3人とも宿していた。星の瞳を宿しているのは私の血族、そして私は1人娘。ということは
「…ほ、本当だったのね…」
「だから言ったじゃん!」
「そうですわよ」
「ママ、これで信じてくれますよね?」
「…信じざるを得ないわ」
「やったあ!!!」
「良かったですわ」
「ママ!!!」
「…でも私、許嫁が居ないし今も一人身なのだけれど…貴女達は私の夫の事はわかるのかしら?」
すると3人は顔を見合せ
「「「忘れちゃった…」」」
と言った。
思わず私は
「えぇ…」
と気の抜けた声が出た。
記憶喪失