イギリスのプリンセスと日本の皇子
シェリーの話と明彦の友人の子供の話
その頃、シェリーは………
<シェリーの部屋>
「4月か…………」
独り言を呟きながら、あれこれと考えて、日本について思いを馳せていた。
「お父さんの友達が住んでいる家の近くに、引っ越すみたいだけど、仲良くなれるかな…」
お父さんの友達、確か、『東 透』(あずま とおる)さん、お子さんが双子の兄妹だって…
私と同じ歳(4月から小1。現在、6歳)で、4月から通う学校が一緒。
「日本語は、日常会話で時々使ってるから、大丈夫だし!う~ん、駄目だしされたらどうしよう?」
日本語での一人称は公では、わたし。私的は、ぼく。シオンだった時のなごり。
女の子なのに~ってお父さんに言われた。
(仲良くなれるかな~…。シェリルに会えるかな~。…僕に会っても、わからないかも、
まさか、僕が女の子に生まれ変わるなんて、あの頃の僕自身、思わなかったし………
シェリルは絶対、女の子でしょう!!コレは、絶対的に僕らを引き剥がしに掛かってるでしょう!
神様!!ふざけんな!!)
シオン化しているシェリーでした。
???
「4月か…」
一人の少年が、夜空を見上げ呟きました。
「お兄ちゃん、お父さんの友達の子供さんの女の子事を考えてたでしょう?」
「…ん、俺が探し続けていた相手だったら良いなって思ったんだ」
「お兄ちゃんの運命の人ね。」
少年の妹は、うっとりとしました。
「私も、欲しいな~」
「朱里にも、きっと現れるよ。素敵な人が」
「うん!」
「朱里、紫苑、いつまでも、お庭に居ないで家に入りなさい~。ご飯よ~!」
「「はーい」」
さて…どうなるのかな~?